高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

朱太川河川改修

2016-03-14 14:34:30 | 日記

朱太川は、黒松内町を太平洋側から日本海側に流れる全長40Kmほどの2級河川です。 私はその河川整備計画検討委員会の末席におります。地元環境系という立ち位置なのかと思います。 委員は、地元農家、漁業組合、河川漁協、釣りの専門家、河川工学?環境系の研究車などです。

朱太川は上流から河口まで本流には堰堤・砂防ダムがひとつもないという、全国でも希な河川で、鮭鱒類や鮎の産卵場所やカワシンジュガイも数多く生息しており、生き物が多様に生息しています。 一方では過去、河川氾濫も起こしています。

今回の河川整備の大特徴は、工事と同時に生物や河川環境のモニタリングを進めながら行うという、これまでになかった壮大な実験的な河川改修であるということにあります。 護岸工事がほとんどない原生性が高い川ではあるのですが、川床は大きな拳大から頭大の石が詰まっており、両岸の河畔林や崖により、川のミオ筋がほとんどなく固化していることも事実のようです。 川幅を広げて川が河川敷内で自然に蛇行し、砂礫や川原が自然に現れるように、昭和中盤期のような風景に戻れば・・・という理想もある工事でもあります。

壮大な実験的河川整備をしています・・・・。 私は河川について深い知識はありません。水源利用ということではなく、一般的にはリクリエーションとしての河川の利活用者です。 これまで見ていた風景とは一変することは間違いありませんし、現在の生態に影響がでないはずは有りえません。

が・・、河川氾濫を抑えるための意義も理解しているつもりです。 すでに工事を終えた最下流域の風景も数年前とはかなり変化しましたが、自然の復元力も素晴らしく、またこれまでと違った風景も現れています。

上流域に入るにつれて、両岸もせまってくるので、掘削して川幅を広げて、ミオ筋ができるようになるのか、ちょっと私には想像がつきません。

しかし、モニタリングをしながら工事を進めてゆくという手法はこれまでになかったことであり、新しい自然に大きく人工を加える公共事業として、これ自体の画期的さはわかります。 5年、10年後にはいったいどうなっているんでしょう。 果たして、昔の原風景に少しでも近づくことができるのでしょうか。

まさに壮大な実験的工事です。

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