アイヌ語には春夏秋冬を明確に分ける言葉はないと、とあるアイヌ研究家から聞いたことがありました。その後、いやいやありますよと、教えてくださった方もいたので、地域によってことなるのかもしれませんが…、
聞いたことは・・、春と秋に当たる明確な単語がなくて、和人が言うところの春は、「冬の終わり夏のはじまりの頃」という表現になるというものです。 今の北海道の候をつらつらと感じると、まさしく冬の終わりという風情です。
雪どけが進む自然学校の校庭に、冬の間に校長がせっせと積んだ雪山がありました。グラウンドからの高さは3mほどとなり、冬の間にやってくる子ども達の格好の遊びばとなっていましたが、冬が終わりに近づいて、地面の雪は溶けてゆきポツリとひとり取り残されていました。
そして、四月も半ばなのに、再び寒波がやってきて、雪が降り、瞬く間に周りは白一色となり、仲間が増えて雪山はたいそう喜びました。 ところが、その翌日はまた暖かくなりました。 曇り空なのですが、その雲に隠れたお日さまが、雪の子たちを天に呼び返したのです・・。
あっという間に仲間の雪たちは昇天してしまい、雪山はまたひとりぼっちになりました・・・とさ。 おしまい。
あと、何日で消えてしまうでしょうか・・。