高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

森林療法の可能性

2019-03-03 09:44:20 | 日記

3月2日は、黒松内生物多様性保全奨励賞の授賞式でした。 これは黒松内町が独自に実施している研究者への補助事業です。黒松内の自然、元々は北限のブナに関する研究、それも院生とか若手大学研究者に対しての表彰で、100万円(今年の賞金額は確認していませんが・・)が副賞として授与されるものです。 もう30年近くも続いている まちづくり戦略施策であり、当初の頃の受賞者は教授クラスになっていますから、研究者のネットワークが形成されており、黒松内町の天然記念物の北限のブナの広報的な意義も出ています。 近年では、生物多様性保全に関わる研究でも対象となっているので、自然科学だけでなく社会科学系でも応募できるようですが、今年も ブナの発芽と光の関係についての研究が授賞しました。

受賞内容の講演では、受賞した大学助教の共同研究者として学部四年生も発表。なかなか堂々たるものでした。夜の懇親会でも居並ぶ学者先生等を前にして、まるで学会の後の懇親会(在籍していた先生の弁)にあるような専門用語の飛び交う質疑にも応えていました。指導教官がニコニコと時には補足説明をしながら、教え子を愛しんでいる様子が、なんとも微笑ましかったな。

引き続き、森林療法を啓発じせんしている、住友医師よりの「黒松内の森林療法の可能性について」の特別講演。 住友先生は、もう15年もたつかなあ、私がNPOねおすとして、中頓別町に そうや自然学校を立ち上げるために通っていた頃に、中頓別国保病院の院長をされていて、「森歩きと健康づくり」を実践されていた時に知己を得て、その後、遠からず近からずの関係を頂いています。(なお、現在、私たちが時たま実施している森林療法プログラムは、精神科医のT先生とやっていますが、住友先生は内科医です) 当時、住友先生は、中頓別町民に森歩きを推奨実践され、心臓病の低下や血圧の改善などをデーターとして裏付け、トド松(モミ)に含まれる揮発成分 アルファ・ピネンという物質が血圧減をするという科学的なエビジェンスも学会報告されました。 これをも一歩進めたプログラム開発をしようと自然学校として取り組んだこともありましたが、住友先生の転出などもあり、途中で終わってしまいました。

数年前からも住友先生に黒松内に来ていただき、黒松内町の施策として「森林療法」をとりあげようとしていましたが、ハーブの会のような取り組みは始まりましたが・・、医療と健康づくりの観点からは、今ひとつ実践的に取り組めないでいました・・。 

しかし、この10年余のあいだに、住友先生の実践・研究活動も深まり、今回の先生の講演は、メディカルコミュニティ・健康まちづくりまでおよび、御話を聞いて、我々としてもできることがあるなとワクワクしました。

         

その後の懇親会には、町長を始め複数の町議のみなさん、現黒松内病院の院長先生、保健師さん達の大勢つめかけ、なかなか良い感じの懇親を深めることができました。 教育委員会のイニシアティブで、森林療法プロジェクトチームも立ち上がりました。 私のモチベーションも高いので、今度こそ、まちづくりの中で花咲かせたいものです。

 

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