◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「治療をしたら治るものではなく」って?

2021-01-10 09:23:21 | 言葉についてあれこれ
                                         膿瘍は自潰して治った

 「手には血の跡がついて汚れ(中略)△ちゃんの癌治療はできることは、全部してください(中略)ひと月の間、懸命に治療をしたら治るものではなく、寛解に持っていくには、猫でも月単位、年単位がかかります(中略)手術をした月は、十万円ぐらいの治療がかかりました(中略)そんなに○ご夫妻に愛情を一杯に世話してもらった△ちゃんは」
 「野良猫は、満足に餌ももらえず、暑さ寒さに耐えるこが難しいので、約3年で亡くなっていたのです(中略)Trap(トラップ) 捕獲すること、Neuter(ニューター)不妊手術のこと、Return(リターン):猫を元の場所に戻すころです。つまり捕まって不妊去勢手術をすることです」、まだ続きがありますよ。
 「『保護猫だから、治療をしなくて餌をあげているだけでもいい』という意見も(中略)これからより議論が大きくなっていくのではないでしょうか」(2020/10/15 8:00 YAHOO!ニュース)って( ̄д ̄)! このライターの記事にはありとあらゆる種類の“間違い”があって、なぜそのまま公開するのか本当に不思議です。
 「手には血の痕がついて汚れ(中略)△ちゃんの癌治療は、できることは全部してください(中略)1か月間懸命に治療したら治るというものではなく、寛解に持っていくには、猫でも、月単位、年単位の時間がかかります(中略)手術をした月は10万円ぐらいの治療費がかかりました」でしょ!
 「そんなに○ご夫妻に~」は「そんなに」が意味を成していません。「そのように愛情を注いで」と言いたいのだろうと思うのですが、後ろの「愛情を一杯に」と同じですし、前後の流れからも、「そんなに」を削って「○ご夫妻に愛情いっぱいに世話してもらった△ちゃんは」としたほうが読みやすくなります。
 「野良猫は~亡くなっていたのです」はもやもや Ψ(`^´)Ψ。地域猫は餌をもらっているのでしょうけれど、野良猫は餌を自分で捕り、暑さ寒さに耐えて外でどうにか生きているわけで、「満足に餌ももらえず」はおかしいですよ。それに、「暑さ寒さに耐えることが」でしょ、誤字・脱字・余字の多さにはいつもあきれます。
 「耐えることが難しいので」もちょっと・・・、難しいのは人間も同じで、冷房や暖房に助けてもらってどうにか生活していますが、野良猫は暑さ寒さそのまんまですからね、「野良猫は、満足に餌を食べることができず、暑さ寒さにも耐えなければいけない過酷な生活なので、約3年で亡くなってしまうのです」でしょ!?
 その次は、書き方を統一して「Trap(トラップ):捕獲する、Neuter(ニューター):不妊・去勢手術を行う、Return(リターン):元の場所に戻す、です」です。そして、続きは主体不明ですね、「捕まって」はおかしいでしょ、「つまり、捕まえて不妊・去勢手術をすることです」でしょ!
 「治療をしなくて餌を~」は、この人のほかの記事(2020/10/12 10:51)で「一括で支払うことができずに、最近はローンを組んで購入する人も」という文を見たこともありますから、やはり「~ずに」を分かっていないようです。「『保護猫だから治療はしないで餌をあげるだけでもいい』という意見も」でしょ!
 そして、最後、「議論が大きくなっていく」なんて誰も言いません。議論は「盛んになっていく」か「深まっていく」か、ですね。参考になる内容ですからちゃんとチェックしてから公開すればいいのに、残念です。“まともな日本語を書けないライター”の記事がネットにはあふれていますから、影響されないように気をつけて!
コメント
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