昨日、自民党の総裁選が行われた。
結果は、ご存じの通り菅さんが圧勝した。
メディアの下馬評で人気が高かったはずの石破さんは、思ったほど票を獲得することができずに終わった。
この獲得票が、今の自民党内における石破さんの評価、ということなのかもしれない。
そして今日から新内閣発足の為の動きが始まった。
党四役の顔ぶれを見て「ウ~~~、この方たちで、若い世代に人たちが必要としている政治ができるのかな?」と、思ってしまったのだ。
中日新聞:自民、党四役人事を正式決定
この人事は、あくまでも自民党の役員ということになるので、内閣の各大臣ではないから直接私たちの生活に関わる政治家ではない、ということになるのかもしれないのだが、自民党という党内での発言力の強さから考えれば、政策決定などには直接かかわらなくても、何等かの影響を与える人達だと考えても良いと思う。
そして先進諸国に比べて、随分高齢者の集団なのでは?という、気がしたのだ。
四役の中で一番若い下村政調会長が66歳。
今回の総裁選で、いち早く菅さん支持を表明した二階さんに至っては、80歳を超える年齢だ。
今大統領選で話題になっている、米国のこれまでの最高年齢の大統領は、現大統領のトランプ氏は74歳だ。
大統領に就任した時の年齢が、70歳だった、ということになる。
その年齢を上回るとして話題になっているのが、民主党のバイデン候補で77歳だ。
バイデン氏は確かに高齢だが、副大統領候補のカマラ・ハリス氏は55歳で、若い世代の意見などを取り入れやすい陣営を組んでいるようだ。
日本のように、高齢男性が党の主要ポストについて、国会運営をするというのは先進諸国の中でも珍しくなりつつあるのでは?という気がするのだ。
高齢者だから悪いというわけではなく、台湾のIT担当をされているオードリー・タン氏のような若い人く、実力がある人材を積極的に登用するのであれば、若い世代の意見なども取り入れられやすいと思うのだが、今日の夜遅く撮影されるであろう写真撮影は、「前期・後期高齢者」と思われる、国会議員さん達の集合写真になってしまうのでは?という、気がしているだけなのだ。
中には、若い女性もいるかもしれないが、これまで登用されてきた女性議員の姿を見る限りでは、「女性議員を登用しました(=ジェンダーギャップ解消に向けた第一歩)」というような態を取っているだけで、大臣としての活躍をどれだけ期待しているのか、疑問な方が多かった気がする。
日本の社会が「高齢者社会」になりつつあるのだから、国会議員も高齢者が増えてくるのは、当然なのかもしれない。
だが、それでは政治という場で、自由闊達な議論は無理なのでは?
まして、日本の将来を託す若者たちに渡していきたい社会を、政治を通してつくっていく、ということは難しいような気がするのだ。
もちろん、若ければ良いとは言わない。
若い人たちにとって、希望が持てる政治をするためには、年齢も性別も多様性に富んだ内閣にする必要があるのでは?ということなのだ。
少なくとも、昭和の頃から政治の世界に入り、今だに自分が当選した頃の政治を続けようとしているのであれば、それは今の日本社会と大きなズレが起き、人の気持ちに響かない、将来的希望が持てない政治となってしまうのではないだろうか?ということなだけなのだ。