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「デジタルチケット」の普及には、何が必要?

2017-04-09 21:10:18 | ビジネス

昨日Yahoo!のトピックスを見ていたら、「ジャニJr.公演 チケット混乱」という、見出しがあった。
トピックスの内容見出しを見るとますます、わけがわからなくなってしまった(苦笑)。
ねとらぼ:「席がない」手書きチケット配布」ジャニーズJr.祭りデジタルチケットに不具合(?)混乱続々
記事を読むと、どうやらジャニーズJrの公演チケットが、デジタルチケットで、その運用がうまくいかずに大混乱を招いている、ということらしい。

たぶん、私が初めて「デジタルチケット」という言葉を聞いたのは、Jリーグの試合のチケットだったように思う。
今だにガラケー利用者の私としては、縁のないチケット販売と思い、さほど気にせずにいた。
ただ、「デジタルチケット導入のメリット」などを読むと、入場時の混雑が避けられ、スムーズに予約をした席へ行ける・・・という気がしていた。
しかし、このジャニーズJrの公演の混乱を見ると、決してスムーズに席に着けるというわけでもなさそうだ。
何より、自分が予約した席が当日までわからない、というのは公演を見に行くファンは、不安で仕方ないだろう。
Jリーグの試合とジャニーズでは会場規模も違うので、同じだとは思わないが、記事を読む限りはお粗末な対応をしているような印象がある。

チケットそのものは、事前に抽選をし、当選者のみにデジタルチケットのデータがスマホに送信されてくるようだ。
そのデータを入場時に読み取り機(?)にかざし、席表示がされるようだが、それで終わりではない。
実際の順番としては、どのような順番でチェックがされるのかは不明だが、本人確認資料の提示が必要らしい。
自動車免許を持っている人は、免許の提示となると思うのだが、ジャニーズJr.のファンの年齢層を考えると、免許証そのものを持っているファンは、あまり多くはないのでは?
とすると、顔写真付きの学生証+健康保険証などの提示が必要ということになるのだろうか?
この「本人確認」が必要とされるのは、デジタルチケット導入による混乱とは別の理由(=チケットの転売防止)があるようだが、せっかくデジタルチケットを導入しているのだから、チケットそのものに本人確認ができるようなデータを、入れることはできなかったのだろうか?
例えば「生体認証システム」のようなモノだ。

最近では、クレジットカードやキャッシュカードなどにも「生体認証データ」が導入されるようになってきている。
デジタルチケットなどの決済が、クレジットカードやデビットカードでできるのであれば、クレジットカードなどの決済時に生体認証データも、一緒に取り込めるようにすれば良いのでは?

このようなデジタルチケットの普及の背景には、2020年の東京オリンピック、パラリンピックの開催に向けての準備という一面もあるのでは?と、考えている。
世界中(実際は、日本国内とアジア圏が中心だと思われるが)から、観戦者を迎え入れるためにはスムーズなチケット確認が必要になる。
2002年のW杯の時のような、失敗は許されない。
しかも、現在の世界情勢から考えれば、テロリストのような反社会的な人をスタジアムは当然、入国も許すわけにはいかないだろう。
そこで必要になってくるのは「精度の高い本人確認」ということになる。
だからと言って、いくつものセキュリティーチェックをしていては、混乱が起きるばかりになってしまう。

そのような問題を解決できるとすれば、デジタルチケットそのものに「生体認証」のような精度の高い本人確認データを取り込むコトだと思うのだ。
単にサーバーを増やすなどの対策だけではなく、スムーズに大勢の人を誘導し、安全で安心できるシステム構築をすることが、最優先なのではないだろうか?



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