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女性マーケターから見た日々の出来事

見通しが甘かった?-第三セクターの破綻と納税者への説明責任-

2005-10-30 10:05:25 | ビジネス
毎日新聞のWEBサイトに日本政策投資銀:不良債権の半分以上が3セク融資という記事が、掲載されている。
この記事だけではなく、日ごろから第三セクターに対する経営的な不信感は高い。
いわゆる「放漫経営」ということだ。
最近話題になった第三セクターは「大阪ドーム」。
昨年まで近鉄バッファローズが使っていた球場だ。
他にも、書店などで目を引く「廃墟の写真集」等には、経営が立ち行かなくなり廃墟と化した第三セクターの「テーマパーク」や「保養施設」が掲載されている。

記事に掲載してある通り、破綻した第三セクターの多くは「バブル期」に計画・施工されオープンした施設が殆どだ。
確かにあの頃は、老いも若きも地に足がついていなかったというか、世の中「フワフワ」とした浮遊感があった。それに便乗するように採算度外視で作られたモノが、廃墟となっている場合が多い。
そして、「公共性の高い事業なので、高収益は期待できない」という趣旨の考えで、最初から事業展開をするのは、今更ながら言い訳のような気がする。

半官半民というより7割官3割民のような第三セクターは、バブルが崩壊した後も事業の拡大をし続け、その結果、破綻し債権回収が不可能となりそのツケを、税金でカバーするということが続いている。
ところが、破綻した第三セクターの責任者が、その後何らかの責任を追求されたという話は、聞いたことがない。
あくまでも「株式会社」であるならば、その株主に対しての説明責任があるはずなのだが、株主が自治体ということもあり、ウヤムヤになってしまっている。
でも本来なら、自治体の株主である納税者に対して説明する責任があるのではないだろうか? 

どうも、総てにおいて「甘い」という気がする。

「バブル再来」という声も聞こえはじめた。
その中心となっているのは、「ヒルズ族」と呼ばれる人達らしい。
でも三木谷さんや堀江さんが事業を大きくしてきた手法は、決して「生活者利益を考えたビジネス」ではない。
M&Aを繰り返し、株価を上げることによることなのだ。
バブルの正体をしっかり生活者が見極める時代が、今なのだ。

「押してもだめなら・・・-楽天に欠けているもの-」のエントリーに、いくつかのトラックバックをいただきました。ありがとうございました。
どうも、楽天には分が悪いという感じですね。
「日本の底力」には、グッドデザイン賞の公式ブログにご紹介いただきました。
こちらが恐縮してしまいました。
今回のグッドデザイン賞の特徴的なことは「人に優しい、人の気持ちを考えたデザインが、グッドデザインだ」ということだと思います。
このようなデザイン力を含め、日本の底力=知的財産を産業の核としていくことが大切でしょうね。マネーゲームでは国の経済は発展しないということだと思います。
「スポーツにまつわるいろいろなこと」には、コメントとトラックバックを同じ方いただきました。
スポーツ選手の年俸査定というのは、それぞれのチームの考えが反映されているということでしょうか?引き際というのは、難しいような気がします。


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2 コメント

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Unknown (兵庫県の・・・・)
2005-10-30 23:17:45
私がやっていた頃は、景気対策のため、無茶を承知でやってました。

断ると、「以後、補助金はないと思え」をにおわす言葉が返ってきました。

そうなると、本当に必要な事業も出来なくなります。

数ある公共事業用地、元を正せば、頓挫したゴルフ場計画用地というのが結構あります。

民間がダメだったところで成功するはずはなく、単に泣き付かれただけなのか。

どこでどういう話になっているのか分かりませんが、あとで私たちクラスが理由付けを考えることもあります。

確かに、私たちクラスにも責任の一端はあるでしょうが、これから行われようとしている、給与の削減は、彼らには新設される手当があるので、痛くもかゆくもないのはどうも腑に落ちないですね。

民も官もまずはまともな指導者が必要なのでしょう。

(話の筋は通ってませんので、イメージだけを読みとってください。)
半官半民 (兵庫県の・・・・)
2005-10-30 23:27:47
詳しくは忘れたのですが、官は利益の追求が出来ないので、株式会社への出資比率は49%が限度だったと思います。

理由は違ったかも知れませんが、現実的に、出資比率49%の例は多いですね。あとの51%は協力企業。もっとも、させられているケースが多いかと。

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