日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

スポーツと差別

2006-07-11 21:23:03 | スポーツ
「去るもの日々に疎し」のエントリにコメントを下さった、lupinさんありがとうございました。
「(中田)ヒデ」あるいは「NAKATA」については、ほぼ毎日のように様々な雑誌や新聞のコラムなどで、新しい情報があふれ出ている状態ですね。
総合的にみると、①引退の原因や背景②今後の身の振り方、といったところでしょうか?
その論調も批判的な内容から、ヒロイズム賞賛という2極。
どちらかというと「ヒロイズム」的な内容のほうが、目立つ気がしますね。
半年もすれば、話題にもならないとは思いますが・・・(願望)。

そのヒロイズムという点でトラックバックしてくださった、九州っ子さんありがとうございます。
私の場合、(中田)ヒデあるいは「NAKATA」という選手に、ヒロイズムを感じていません。
むしろ、引退メッセージを読んだ時、一種の違和感と自己正当性を感じました。
特に、「今回のW杯に掛ける思いを周囲に伝え切れなかった」という部分に。
「伝え切れなかった」のは、リーダーとしての資質と関係していると思うのだが、(リーダーとしての)自分の技量の足りなさよりも、周囲が理解してくれなかったということに終始しているように感じるている。

日本時間の昨日早朝、そのW杯の優勝国が決まった。
イタリア優勝よりも、フランスのジダンの頭突き退場の方が話題になっている。
当事者2人が理由を話していない中、様々な憶測が飛び交っている状態だ。
大方の見方は「差別発言」。

フランス代表の半数以上は、植民地からの移民だ。
それは、肌の色を見れば分かるだろう。
オランダなども、ある意味「多国籍チーム」といって良いだろう。
彼らの多くは、アフリカ系移民。
1960年代以前、アフリカ各国の多くは欧州の植民地だった。
独立以降も、政治的・経済的に安定している国は少ない。
だからこそ、FIFAは次回の南アフリカ大会に対して、FIFA:貧困撲滅に協力 EUとの協定に調印という、手を打ちはじめている。
ここ1、2年「差別的発言」をした選手に対して、厳しい処分が課せられているのも事実だ。
その背景には、やはり4年後の南アフリカの運営を見越してのことだろう。

スポーツには、「差別」がいつもつきまとっている。
古くはモハメッド・アリ(当時は、「カシアス・クレイ」という名前だったと思う)が、オリンピック金メダルを川へ投げ捨てる、ということがあった。
「フェアプレー」というのはスポーツの基本ではあるが、「プレー」はフェアでも、意識下における他者に対し「フェア」あるいは「敬意をはらう」こと難しいのが、人間という動物なのかも知れない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。