日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

水分摂取争奪が始まった?-1日1L習慣キャンペーン-

2009-04-27 12:09:46 | ライフスタイル
ほぼ毎日朝の時間は、FMラジオを聞いて過ごす。
テレビCMとは違いラジオCMは映像がない分、「受け手に対してどのように伝えるのか?」と言うコトに工夫がある。
その意味で、テレビCMとは違う面白さがある。

先日、いつものようにFMラジオを聞いていたら「1日1L習慣キャンペーン」と言うCMが流れた。
「(成人が)1日のうち、水から摂取する必要のある量は1Lです」というコトバから始まるCMは、それほど気を引くような内容ではないのだが、そのあとに続く「ミネラルウォーターで摂りましょう」というコトバに、「エ?」と引っかかってしまったのだ。

「別にミネラルウォーターで、摂らなくてもいいんじゃない?」というのが、私の感想だったからだ。
「液体から水分を摂取する」というのでれば、別にお茶でも珈琲でも構わないのでは?と、思ったのだ。
確かに、カフェインや糖分があるといってもそれはあくまでも嗜好の問題であって、何もそんなコトに対してまでキャンペーンをする必要があるのか?と、感じたからだ。
しかし、今回のキャンペーンのプレスリリースを読んで、何となく理解が出来た。

ここ数年、ペットボトル飲料は商品としては「百花繚乱」状態だ。
かつてはペットボトル飲料の中心は、コーラやスポーツドリンクなどが中心だった。
当然のことながら、このような飲料水の中心購入者は若者だ。
ところが、緑茶が市場参入をし始めた頃から、その購入者層は一躍広がった。
それが、数年前から始まった「健康茶ブーム」で、購入目的が「手軽に飲める」というユーザーだけではなく「健康志向」ユーザーも取り込むことに成功した。
緑茶より前に、市場参入をしていた(と思う)ミネラルウォーターの市場も、かつては「水を買うなんて・・・」というイメージだったのが、「コントレックス」が、「ダイエットに効果的」と言われるようになってから、それまでの「ミネラルウォーターは水割りに使う」と言うような限定的だった市場を、一気に市場を拡大させることになった。
今では、家庭の冷蔵庫に「ミネラルウォーター」と「お茶」、「コーラ(などのソフトドリンク)」が、並んでストックされているのではないだろうか?

その中で、お茶やコーラなどのソフトドリンクは、リニューアルと言う方法で顧客の掘り起こしができるのだが、ミネラルウォーターはそのようなコトが出来ない。
そのためこのようなキャンペーンを打つことで、他のペットボトル飲料市場からミネラルウォーター市場を守るだけではなく、拡大をするというコトなのだろう。
それも、これからこのようなペット飲料水の売上が伸びるこの時期に実施するコトで、ミネラルウォーター愛飲者の定着を図る目的があるのだろう。

まるで「(人の)水分摂取量争奪戦」が、始まったような気がするのは私だけだろうか?



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。