日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

社会が殺伐としてきた。だからこそ「文化」を守る必要がある。

2020-03-12 16:04:03 | アラカルト

ついにWHOが、「新型コロナウイルスパンデミック」化の声明を出した。
BBC News Japan:WHO、新型ウイルス感染拡大は「パンデミック」積極的な対応を呼びかけ

同様のニュースが、NHKでもあったはずなのだが、「積極的な対応」等の表現が抜けているようだ。
そのため、BBCニュースをリンク先とした。

多くの人は「やはりパンデミック状態になったか…」という、感覚のほうが強いのではないだろうか?
というのも、WHOがこの声明を出す前から「パンデミック状態なのでは?」という、懸念する声があったからだ。
だからと言って、WHOの声明が遅すぎたと言い切れないような気もしている。
何故なら、WHOがある欧州と発生源となり急速に感染が拡大したアジアとでは、その危機感が違っていたのでは?と、想像するからだ。
それが、欧州にまで広がり、イタリアでは北部の都市を閉鎖。
アフリカまで感染拡大が確認されるようになってきたからだろう。
日経新聞:新型コロナ感染 世界マップ

このような状況となった時、真っ先に無くなってしまうものがある。
それが「エンターティメント」を中心とする、「文化イベント」だ。
今月初め、「新型コロナウイルス」の感染拡大が懸念される中、東京事変がライブを行い相当な批難があった。
note:堀江氏や椎名林檎の東京事変などのウイルステロの確信犯は「破防法」の調査対象指定団体にすべきである。

個人的には「『破防法』を持ち出すほど、ヒステリックにならなくても・・・」とは思うのだが、このような論調が今の社会にあることは事実だろう。
だからこそ、国からの要請とは言え、様々な音楽イベントが中止や延期となっているのだ。
だからと言って、このままで良いのだろうか?
今主流である音楽イベントの多くは、東京事変のようなポップバンドだ。
都市封鎖となったイタリア北部は、「イタリアオペラ」が生まれたところで、ファンも多い。

音楽をはじめとする「エンターティメント」は、私たちの生活にとって必需品ではない為、このような状況になった時、真っ先に切り落とされてしまう。
そうなると、社会はどんどん余裕がなくなり殺伐とした雰囲気になっていくのではないだろうか?
むしろ、このような時だからこそ、必要なモノのような気がするのだ。
朝日新聞:もう食えない、3月末が限界 危機下で音楽は不要なのか

とはいっても、公演をすることは難しい状況だ。
それでも、アイディアが無いわけではない。
昨年秋、英国のバンド「コールドプレイ」が、「今後はyoutubeでライブを配信する」と、話題になったことがあったからだ。
BARKS:コールドプレイ、環境面で最適な方法がが見つかるまでツアー停止
他にも、ニューヨークメトロポリタンオペラは、映画館での「ライブビューイング」を行っている。
松竹:METライブビューイング:オペラ

今は「サブスプリクション」という、課金システムによって音楽を楽しむ層が増えている。
同様に「サブスプリクション」等によって、以前のものも含め「ライブ配信」という方法もあるのでは?ということなのだ。
音楽ライブに関わる人達は、ステージに立つミュージシャンよりも遥かに多い人たちの力によって、成り立っている。
そのような「黒子」となっている人たちをサポートするためにも、今ある技術を使って「エンターティメント」を届けることが、殺伐とし始めた社会の中では必要だと思うのだ。
それが「文化を守る」ということにも繋がるのでは?と、考えている。