日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

洋酒復活の切り札となるか?

2010-02-26 21:14:43 | アラカルト
昨年あたりから、「ハイボール」の人気が復活してきている。
そのキッカケとなったのは、女優・小雪さんが登場するサントリー「角瓶」のCMだ。
そして、キリンも「世界のハイボール」という缶入りハイボールを発売している。
宝酒造は「ハイボール」というには、チョッと難がありそうな「焼酎ハイボール」と言う商品を出している。
長い間洋酒が飲まれていなかったが、この「ハイボール」人気で少し復活し始めているようだ。

そんな中、「日本の洋酒って、凄いんだ!」と思わせるニュースが、産経新聞のWEBサイトにあった。
世界最高峰ダブル受賞 サントリー「響21年」とニッカの「竹鶴21年」と言う記事だ。
ニッカの「竹鶴」は、ニッカの創業者・竹鶴政孝の苗字から採った名前。
それだけ、自信のあるウィスキーと言うコトだろう。
先日、日本酒の杜氏さんの名前を冠にしたお酒のコトをエントリしたが、創業者や造り手の名前を使うと言うコトは、それだけの自信がなくてはできないコトのはずだ。
「その名に恥じないお酒造り」という意味では、とても真面目に生一本の気持ちで造っているのでは?と、想像する。

サントリーの「響」もまた、商品ラインナップの中でトップクラスのモノだ。
そして、この「響」を造っているのは「山崎蒸留所」だ。
サントリーは、山梨に「白州蒸留所」を持っているが、この「山崎蒸留所」こそ、サントリーがウィスキーを造り始めた場所でもある。
何よりもこの「響」は、サントリーの「人と響き合う(現在は「人と自然と響き合う」)」のキャッチコピーの一節から取った名前だ。
こちらも、企業理念から名前を取っていると言う意味では、ニッカの「竹鶴」同様、サントリーの気概のようなモノがあるように感じる。

そんな、真面目なウィスキー造りが本場で認められたと言うのは、とても元気が出るニュースのように思う。
サントリーの場合、「響21年」だけではなく、これまでの貢献も認められ企業としても受賞している。

もう一つ感じることは、このようなお酒が少しづつ人気を取り戻し始めている点で、「おとなが、楽しむ」と言う生活スタイルが、生まれ始めているのでは?と感じている。
ワイワイと騒ぐお酒も楽しいが、自宅でゆっくりグラスをひとり(または夫婦)で傾ける時間を楽しむと言うライフスタイルが定着すれば、そこにはまた新しいマーケットが登場してくるはずだ。
「トレンドばかりを追いかける、チョッと子供っぽいライフスタイルは、そろそろ飽きた」という素敵なおとなが登場し始めているのかも知れない・・・と、チョッとだけ期待している。