日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

家庭菜園に注目?

2009-02-13 22:24:17 | CMウォッチ
夕方、テレビニュースを見ていると気が付く事がある。
それが、農業器具メーカーのテレビCMが変わった事だ。
テレビCMそのものは、シーズンごとや新製品の販売にあわせて新しい内容に変わるのだが、それでも農業器具の顧客対象は「農家」だった。
それが、今使われているCMは「家庭菜園」がキーワードとなっているのだ。
農業器具2社が、いずれも「家庭菜園で分らないことは、販売店にお尋ねください」という内容のCMを流しているのだ。

おそらく、大手2社とも農業器具販売の対象は今でも農家だと思う。
しかし、農家の高齢化などでいくら効率の良い農業器具を作り出したとしても、使う人そのものが減ってきていると言う現実がある。
反面、都市部でも「市民農園」などは大人気だと聞く。
田舎暮らしは出来なくても、「安心・安全」な野菜作りには積極的だと言うことだろう。
他にも「土いじりに癒し」を感じている人もいるかも知れない。

先日、偶然見ていた情報番組で「家庭菜園で作った野菜販売」をビジネス展開している、と言う若者達が紹介されていた。
確かに、家庭菜園で自宅用に野菜を作っていても、食べきれないコトも多いだろう。
子供の頃、夏になるとナスや胡瓜、トマトなどを猫の額ほどの庭の一角で作っていた。
それでも、食べ盛りの子供のいる5人家族の我が家でも、食べきれない事があった。
そんな野菜は、ご近所におすそ分けをするのだが、今ではおすそ分けするような近所付き合いもなかなか難しいだろう。
そんなトコロに目をつけ、農学部出身の若者達が家庭菜園用の畑を借りている人たちに声をかけ、集めて移動販売をしていると言うのだ。
もちろん、販売をしている彼らも農作物は作っているのだが、いわゆる「農地法」などの壁があり、本格的農家として活動できないようなのだ。
ならば!と言うコトで、余っている家庭菜園の野菜と自分達が作っている野菜を、移動販売で格安で販売すると言うアイディアを思いついたと言うコトのようだ。
当然のコトながら、不ぞろいの不恰好で所々虫食いのある野菜なのだが、その野菜販売が人気だと言う。

東京のど真ん中で、瀟洒な邸宅が建ち並ぶようなトコロでは無理な「家庭菜園」だと思うが、ある程度の都市部であれば家庭菜園ビジネスは、十分可能かもしれない。
そのことに気が付いた農業器具メーカーが、今積極的に動き始めたとすれば、「農業のビジネス変化」の始まりかも?と、思わずテレビCMを見ながら思ったのだった。

お知らせ
明日から1週間ほど帰省するため、ブログの更新がなかなか出来なくなります。
名古屋では感じられない、田舎の視点での更新が出来れば・・・と思っています。
よろしくお願いします。