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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ゲームで学ぶ-「大人のためのエデュティメント」-

2005-07-19 19:21:01 | マーケティング
玩具メーカーのタカラが、この秋新しい「人生ゲーム」を発売する  。
今回のゲームは、さながら「ゲームで学ぶM&A」という感じのようだ。
何でも、ライブドアの堀江社長も監修者の一人となっているらしい。
そのためだろうか?堀江社長がなしえなかった「プロ野球球団買収」というコマもあるようだ。

最近、大人を対象としたゲームの発売が続いているような気がする。
「NINTENDO DS」のゲームソフト「やわらかあたま塾」や「脳を鍛える大人のDSトレーニング」のCMも、頻繁に見かける。
どうやら、ゲーム業界では「大人がマーケットの中心」として捕らえているようだ。
他にも、書店に行くと「頭を活性化する」等のタイトルがついた「大人向けドリル」が人気だと言う。
子供の頃、宿題として出される「ドリル問題」が嫌いだったこともあり、個人的には「大人になってもドリルなのか・・・」と、気分的にはやや落ち込むのだが。

これらのゲームやドリル本が売れる背景には、どんなことがあるのだろう?
「頭(もしくは「脳」を鍛える」系は、どうやら「ボケ防止効果」を期待して、購入されているようだ。
では「やわらかあたま」等は、どうなのだろう。
パッケージをよく観ると、有名私立小学校の入試問題等を参考にしているようだ。
実は、このような問題を解くと言うのは、案外昔からビジネス・トレーニングの場で行われてきている。
「発想力と観察力の柔軟性を高める」という目的だ。
大人になると、いろいろな経験から先入観や概念にとらわれやすくなるので、それら先入観や概念を一度崩すのとリラックスするためである。
「人生ゲームM&A」等は、「大人のためのエデュテイメント・ゲーム」のようである。
「エデュティメント」とは「教育(エデュケーション)」と「エンターティメント」をくっ付けた造語である。
1990年代後半、「楽しく学ぶ」ということで、特に幼児教育の場で盛んに言われていた言葉である。
時代が変わり、その「エデュティメント」は、社会人にまで及んできたようである。
この傾向は、益々強くなっていくのではないだろうか?

「大人のためのエデュティメント・プログラム」・・・さまざまな市場を持っているような気がする。