「それはとなりの国の王子さまでした
その王子はからだはがっちりしていておまけにすごくいい男でした…」
「まてよ… 」
「ガッチリとかいい男とかじゃムードこわしちゃうな。 ええと…」
「うん! りりしいといこう」
「りりしい、りりしい、と… ふん、こいつあいい!」
コツコツ
「りりしいんだから絵もうんとハンサムにかかなくっちゃね。 よっ、われながらうまくできたぞ。 いや… ちょっと顔がゆがんでいるかな?」
「なにをかいてるんだい?」
「ひょう!」
「おじさあん。 お、おどかさないでよびっくりするじゃない」
「ごめんごめん。いくらノックしてもへんじがないものだから」
「いまじぶん病院から帰ってきたの?」
「あ、そしたらユキちゃんのへやからあかりがもれているだろう。どうしたのかと思ってね。 …なんだいこりゃあ」
「へへへ… 紙芝居」
「どう? ちょっといいできでしょ! おもしろそうでしょ!」
「う… うん」
「怪物はともかく… この王子はよくかけてるな」
「よっ。いってくれましたね! にくいよだんな。 その王子はあたしも気にいってたんだ。いい男でしょ。りりしいでしょ。」
「うんうん、りりしい」
このマンガは『ユキの太陽』といってちばてつやの初期の作品。僕はこの『ユキの太陽』が大好きで。子どものかわいらしさを描かせてこの頃のちばてつやにまさるものはないと思う。
その王子はからだはがっちりしていておまけにすごくいい男でした…」
「まてよ… 」
「ガッチリとかいい男とかじゃムードこわしちゃうな。 ええと…」
「うん! りりしいといこう」
「りりしい、りりしい、と… ふん、こいつあいい!」
コツコツ
「りりしいんだから絵もうんとハンサムにかかなくっちゃね。 よっ、われながらうまくできたぞ。 いや… ちょっと顔がゆがんでいるかな?」
「なにをかいてるんだい?」
「ひょう!」
「おじさあん。 お、おどかさないでよびっくりするじゃない」
「ごめんごめん。いくらノックしてもへんじがないものだから」
「いまじぶん病院から帰ってきたの?」
「あ、そしたらユキちゃんのへやからあかりがもれているだろう。どうしたのかと思ってね。 …なんだいこりゃあ」
「へへへ… 紙芝居」
「どう? ちょっといいできでしょ! おもしろそうでしょ!」
「う… うん」
「怪物はともかく… この王子はよくかけてるな」
「よっ。いってくれましたね! にくいよだんな。 その王子はあたしも気にいってたんだ。いい男でしょ。りりしいでしょ。」
「うんうん、りりしい」
このマンガは『ユキの太陽』といってちばてつやの初期の作品。僕はこの『ユキの太陽』が大好きで。子どものかわいらしさを描かせてこの頃のちばてつやにまさるものはないと思う。
おお!
僕はたぶんその10年以上後に読みました。
宮崎駿が最初に企画した映画がこの漫画の映画化だたんですよね。
>「光の子養護学園」のユキちゃん。
そこまでおぼえているなんて!
「うれしくなると、相手をスコップで殴るユキちゃん」というのがちばてつや的。孤児の女の子が、おかあさんに出会うというのが、少女物語の王道ですね。