浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2019-11-28 23:32:59 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~


                 講演 九

「己の肉体が苦しめば心脳乱しわが身楽なれば
       情欲に愛着す。苦楽はともに正道成就の根本に非ず」

先の続き・・・

お釈迦様の教えに全く反したことを教えておられます。
私たちはいわば荒れ果てた山と同じことです。
大きな木もあれば石ころもある原野、
つまり愚痴もあれば怒りもある荒れた山を良き畑にするには、
怒りの根を切り、愚痴の石ころを取り出し、
貪欲の根っこを掘り返し開墾して、もののできる畑になります。
畑ができて初めて良い種が播けるのです。

それを「腹の立つ時は腹を立てろ、貪欲を離すな」と言えば、
苦しみの木をどんどん成長させているようなものです。
これでは幸せになることは難しいと思います。

私たちの学びは、聖なる学びであり、聖なる実践です。
お釈迦様のお説き下さった心の安定を追求するものです。
怒り、愚痴、貪欲を持っておれば、
心は絶対に安らぐことはありません。
つまり不調和な生活が現れてきますから、
イライラした不安定な生活をするようになります。

人間の幸せは心の安らぎです。
安らぎを得るために私たちはそれなりの努力を
しなければなりません。
真の安らぎとは、他に喜びを与え、その時の他の喜びよって、
「ああよかった」という喜びを持つことで、それが、
大いなる安らぎに繋がるのです。
奉仕です。
無償の奉仕、愛の実践によって、
初めて大いなる安らぎが頂けます。

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