昨夜レイトショーで見てきました。
どうも前評判が良くないので、ドキドキしながら行きましたが、なるほどなーという感じです。
きっちり3時間なんですが、3時間くらいの映画よく観ますけど(笑)こんなに「長い!」と思ったのは初めてでした(汗)LotRにしても「トロイ」にしても、3時間あっという間に感じましたから・・・(終わってからフラフラになってるのに気がつきましたけど(笑))
レイトショーで行くのは辛いかも・・・と思ったら、案の定ヒンドゥークシ山脈を越えたあたりから何度も舟を漕いでしまいました(汗)アレキサンダーとオリンピアスの言い争いとか、肝心なところ見てなかった可能性あり(汗)話がわからなくなるほどではありませんでしたが・・・
いやでも、「金返せ」と思うような映画とは違うんですよ。キングアーサー」はかなり許せなかったけど・・・(汗)
なんというか、安っぽい表現がほとんどなくて、そういう意味で興ざめすることはありませんでした。
例えば、「トロイ」でのプリセイスのエピソードなんかは「???」と思ってしまったんですよね。とても安っぽく思えて。
ただ、アレキサンダーがブーケファラスを馴らす場面はちょっと安易だったかなあ。なんで大人しくなったのか説得力がなかったです。これならアラゴルンがブレゴを大人しくさせる場面の方が良かったですねえ。まあ子供がやってるから仕方ないか・・・
話の筋としても、共感したり感動したりはしなかったのですが(汗)作品の意図しようとするところは理解できたので、良かったかなあと。思ったよりも押し付けがましくなかったですし・・・(いや「プラトーン」のオリバー・ストーンだと思うと・・・(汗))
でも、老年のプトレマイオスが語りすぎでしたね。特に最後。やっぱり「プラトーン」の監督だなあと思いましたよ。
男同士の愛?というような話だというのは先に知っていたのですが、やはりアメリカでは同性愛は厳しいのか、男同士はキスさえない(あ、一箇所あったか)とってもプラトニックで、片や愛してはいない女とのベッドシーンはしっかりあったりして、そういうとこはなんだかなーと思ってしまいましたけど(汗)
そうそう、何度も「アキレウスとパトロクロス」の話が出て来て、「トロイ」見て「イリアス」読んどいて良かったあ、と思いましたよ(笑)「トロイ」見損ねた友達は「パトロクロスって誰?」状態だったそうです。
いやしかし、アキレウスとパトロクロスが恋人同士という解釈にはなるほどなあ、と思ってしまいましたよ。確かにパトロクロスの死で気も狂わんばかりの様子がただ事じゃなくて、他の人が死んでも平然としてるのになあ・・・とちょっと不思議でしたもん。
映画ではパトロクロスをアキレウスの庇護を受ける存在にしてしまってましたけど、「イリアス」だと本当にこの映画でのアレキサンダーとヘファイスティオンのように同等の勇士同士、という感じなので、なんだか納得してしまいました。
そして、「トロイ」のおかげでアキレウスにちょっと思い入れができていたので(映画のアキレウス結構共感できるキャラクターなんですよね、私には)、アキレウスに自分を重ねようとしていたアレキサンダーの気持ちは理解できるように思いました。共感するところまでは行かなかったんですが。このあたりのアレキサンダーのキャラクター作りは上手く行ったのではないかなーと思いました。
(「キングアーサー」ではアーサーのキャラクターが意味不明だったのが最大の失敗だと思います・・・(汗))
結局父親と同じような形で妻を娶ってしまう因縁なんかも上手くできていたと思います。
キャストではコリン・ファレルが微妙~と思ってましたが、実際見てみると、やっぱり上手いなあと思いましたよ、コリン・ファレル。一緒に行った友達はダメだったみたいですが(汗)
アンジェリーナ・ジョリーのオリンピアスもとてもハマっていたと思います。
へファイスティオン(でしたっけ?名前忘れた(汗))のジャレッド・レト(これも名前あやふや(汗))ってカッコイイですねえ。「パニックルーム」に出てたらしいですが記憶なし(汗)子役の子がまたすごい美少年でしたが(笑)
ヴァル・キルマーはさすがに年とりましたねえ。「ウィロー」のイメージしかないんですが(汗)
映像は素晴らしかったですねえ。これは文句なしです。
あの辺の時代って世界史でやってる時も好きだったので(その割にはおぼろげにしか覚えてませんが・・・(汗))、その世界を映像で観られるだけでワクワクでした。
ペルシア人が、よく彫刻とかに出ているように、鬚クルクルカールになっていたのには「おおっ」と感動してしまいましたよ!(笑)
そして、戦闘シーンが素晴らしかったです。
特に、あのペルシア軍との戦い(ガウガメスの戦いとかでしたっけ?(汗))の素晴らしさには息を呑みましたね!
LotRを見ている時は、戦闘シーンつまんない、と思ってたし、自分が戦闘シーンが好きなんて思ったとこはあまりなかったのですが、「トロイ」で初めて戦闘シーンを良いと思って、描き方次第なんだなあと。(つまりLotRの戦闘シーンはダメダメだと・・・(汗)「キングアーサー」はそれ以下(汗))
ガウガメス(?)の戦いは、「トロイ」を上回る素晴らしさでした。本当に美しさに息を呑みましたから。
駱駝部隊とかいたのにも感動しましたし(笑)
マケドニア軍の、ギリシア風なんでしょうか?長槍を見て、「イリアス」でヘクトルの槍のことを訳注で「5メートルの槍ということになるが、ありえないことではなかったらしい」と書いてあったのは本当だったんだなあと感心したり。(人間の身長の倍以上の長さでしたから、5メートルくらいでしょうね)
インドでの象軍団との戦いは、どうしてもRotKのペレンノール野の戦いを思いだしますが(笑)オリファントに観なれていると、「象ちっちゃい~」と思ってしまう自分が怖いです(汗)まあインド象だから余計小さめなんでしょうが・・・
でも小さいのにむしろオリファントよりも無敵な感じでしたね。それにしても象の戦闘シーンなんて、ホントにどうやって撮ったんだろう、と感心してしまいますよ。
このアレキサンダーの大帝国の時代って映像化されることは珍しいそうですが、確かにこういう映像を見ているだけでも嬉しくなってしまいます。
ただ、戦闘シーンが美しいあまり、戦闘の悲惨さは意外に感じられませんでした。「トロイ」や「ジャンヌ・ダルク」の方がそういうのは感じたかも。
戦闘が終わった後の陰惨な光景で十分そのあたりは補っていたとおもいますけどね。
そんな感じで、つらつらと感想を書いてみましたが、この映画「面白かったかどうか」と言われると・・・うーん(汗)
ただ、映画館まで観に行って良かったかな、とは思えます。映像の素晴らしさだけでもそうですし、話の内容も決して悪くはなかったと思います。ただ長すぎたかなあ・・・。
どうも前評判が良くないので、ドキドキしながら行きましたが、なるほどなーという感じです。
きっちり3時間なんですが、3時間くらいの映画よく観ますけど(笑)こんなに「長い!」と思ったのは初めてでした(汗)LotRにしても「トロイ」にしても、3時間あっという間に感じましたから・・・(終わってからフラフラになってるのに気がつきましたけど(笑))
レイトショーで行くのは辛いかも・・・と思ったら、案の定ヒンドゥークシ山脈を越えたあたりから何度も舟を漕いでしまいました(汗)アレキサンダーとオリンピアスの言い争いとか、肝心なところ見てなかった可能性あり(汗)話がわからなくなるほどではありませんでしたが・・・
いやでも、「金返せ」と思うような映画とは違うんですよ。キングアーサー」はかなり許せなかったけど・・・(汗)
なんというか、安っぽい表現がほとんどなくて、そういう意味で興ざめすることはありませんでした。
例えば、「トロイ」でのプリセイスのエピソードなんかは「???」と思ってしまったんですよね。とても安っぽく思えて。
ただ、アレキサンダーがブーケファラスを馴らす場面はちょっと安易だったかなあ。なんで大人しくなったのか説得力がなかったです。これならアラゴルンがブレゴを大人しくさせる場面の方が良かったですねえ。まあ子供がやってるから仕方ないか・・・
話の筋としても、共感したり感動したりはしなかったのですが(汗)作品の意図しようとするところは理解できたので、良かったかなあと。思ったよりも押し付けがましくなかったですし・・・(いや「プラトーン」のオリバー・ストーンだと思うと・・・(汗))
でも、老年のプトレマイオスが語りすぎでしたね。特に最後。やっぱり「プラトーン」の監督だなあと思いましたよ。
男同士の愛?というような話だというのは先に知っていたのですが、やはりアメリカでは同性愛は厳しいのか、男同士はキスさえない(あ、一箇所あったか)とってもプラトニックで、片や愛してはいない女とのベッドシーンはしっかりあったりして、そういうとこはなんだかなーと思ってしまいましたけど(汗)
そうそう、何度も「アキレウスとパトロクロス」の話が出て来て、「トロイ」見て「イリアス」読んどいて良かったあ、と思いましたよ(笑)「トロイ」見損ねた友達は「パトロクロスって誰?」状態だったそうです。
いやしかし、アキレウスとパトロクロスが恋人同士という解釈にはなるほどなあ、と思ってしまいましたよ。確かにパトロクロスの死で気も狂わんばかりの様子がただ事じゃなくて、他の人が死んでも平然としてるのになあ・・・とちょっと不思議でしたもん。
映画ではパトロクロスをアキレウスの庇護を受ける存在にしてしまってましたけど、「イリアス」だと本当にこの映画でのアレキサンダーとヘファイスティオンのように同等の勇士同士、という感じなので、なんだか納得してしまいました。
そして、「トロイ」のおかげでアキレウスにちょっと思い入れができていたので(映画のアキレウス結構共感できるキャラクターなんですよね、私には)、アキレウスに自分を重ねようとしていたアレキサンダーの気持ちは理解できるように思いました。共感するところまでは行かなかったんですが。このあたりのアレキサンダーのキャラクター作りは上手く行ったのではないかなーと思いました。
(「キングアーサー」ではアーサーのキャラクターが意味不明だったのが最大の失敗だと思います・・・(汗))
結局父親と同じような形で妻を娶ってしまう因縁なんかも上手くできていたと思います。
キャストではコリン・ファレルが微妙~と思ってましたが、実際見てみると、やっぱり上手いなあと思いましたよ、コリン・ファレル。一緒に行った友達はダメだったみたいですが(汗)
アンジェリーナ・ジョリーのオリンピアスもとてもハマっていたと思います。
へファイスティオン(でしたっけ?名前忘れた(汗))のジャレッド・レト(これも名前あやふや(汗))ってカッコイイですねえ。「パニックルーム」に出てたらしいですが記憶なし(汗)子役の子がまたすごい美少年でしたが(笑)
ヴァル・キルマーはさすがに年とりましたねえ。「ウィロー」のイメージしかないんですが(汗)
映像は素晴らしかったですねえ。これは文句なしです。
あの辺の時代って世界史でやってる時も好きだったので(その割にはおぼろげにしか覚えてませんが・・・(汗))、その世界を映像で観られるだけでワクワクでした。
ペルシア人が、よく彫刻とかに出ているように、鬚クルクルカールになっていたのには「おおっ」と感動してしまいましたよ!(笑)
そして、戦闘シーンが素晴らしかったです。
特に、あのペルシア軍との戦い(ガウガメスの戦いとかでしたっけ?(汗))の素晴らしさには息を呑みましたね!
LotRを見ている時は、戦闘シーンつまんない、と思ってたし、自分が戦闘シーンが好きなんて思ったとこはあまりなかったのですが、「トロイ」で初めて戦闘シーンを良いと思って、描き方次第なんだなあと。(つまりLotRの戦闘シーンはダメダメだと・・・(汗)「キングアーサー」はそれ以下(汗))
ガウガメス(?)の戦いは、「トロイ」を上回る素晴らしさでした。本当に美しさに息を呑みましたから。
駱駝部隊とかいたのにも感動しましたし(笑)
マケドニア軍の、ギリシア風なんでしょうか?長槍を見て、「イリアス」でヘクトルの槍のことを訳注で「5メートルの槍ということになるが、ありえないことではなかったらしい」と書いてあったのは本当だったんだなあと感心したり。(人間の身長の倍以上の長さでしたから、5メートルくらいでしょうね)
インドでの象軍団との戦いは、どうしてもRotKのペレンノール野の戦いを思いだしますが(笑)オリファントに観なれていると、「象ちっちゃい~」と思ってしまう自分が怖いです(汗)まあインド象だから余計小さめなんでしょうが・・・
でも小さいのにむしろオリファントよりも無敵な感じでしたね。それにしても象の戦闘シーンなんて、ホントにどうやって撮ったんだろう、と感心してしまいますよ。
このアレキサンダーの大帝国の時代って映像化されることは珍しいそうですが、確かにこういう映像を見ているだけでも嬉しくなってしまいます。
ただ、戦闘シーンが美しいあまり、戦闘の悲惨さは意外に感じられませんでした。「トロイ」や「ジャンヌ・ダルク」の方がそういうのは感じたかも。
戦闘が終わった後の陰惨な光景で十分そのあたりは補っていたとおもいますけどね。
そんな感じで、つらつらと感想を書いてみましたが、この映画「面白かったかどうか」と言われると・・・うーん(汗)
ただ、映画館まで観に行って良かったかな、とは思えます。映像の素晴らしさだけでもそうですし、話の内容も決して悪くはなかったと思います。ただ長すぎたかなあ・・・。
ガウガメラの戦闘シーンはやはりストーン流か、と思いました。やたらヤラレる兵士がギリシア側ばかりでギリシア負傷兵ゴロゴロの場面ばかりを強調してる印象でした。歴史書ではペルシア側に多大の死傷者がでて圧勝してるはずなのに…ストーン作品ではない現代ものの「ブラックホーク・ダウン」でもソマリア側の死体は写さない。インドとの戦闘でも、私個人はアレキサンダーと雄雄しく戦ったインド王ポロスがどう描かれるか密かに期待してたのですが、やはりそこまで詳しくはやりませんよね。王妃ロクサネもイメージ違うなー、でした。
よかったのは冒頭にペルセポリスの有翼円盤人物像(アフラ・マズダー神)の浮彫りがバーンと出て、マズダー神の描かれた垂れ幕が何度も写されたのは感動モノでした。若すぎるのでは、と心配していたA.ジョリーのオリンピアスもよかった。
月刊誌「現代」三月号に立花隆さんのこの映画のコメントが載ってました。アメリカでは女々しい、同性愛シーンがケシカランと、かなり評判が悪かったそうです。古代ギリシアは同性愛は普通だったのに。ヨーロッパでは好意的だったとか。
アレキサンダーを扱った歴史小説ってあったんですねえ。全然知りませんでした。機会があったら読んでみたいです。
戦闘シーン、美しいけどどこかピンと来なかったのは、なるほどギリシア側ばかりを取り上げていたからなんですね。納得です。
「トロイ」ではギリシアもトロイも、どちらかが「敵」というスタンスがなくて、戦うとただ人が死ぬんだ、という事実が感じられて良かったのですが、そういうのがあまり感じられなくて、やや物足りなさがありました。美しいことはとても美しかったので、好きなんですけど。
私はストーン作品ははるか昔に「ブラトーン」を見ただけですが、確かにちょっと押し付けがましいところがあるかなあというのが好きじゃないかもです。
「アレキサンダー」ではプトレマイオスが語りすぎなところとか・・・(汗)最後の暗殺の告白?はストレートすぎますね(汗)
アメリカではかなり評判悪かったみたいですね。ラジー賞総なめらしいですね(笑)そこまでひどいかなあと思いましたが、アメリカ人には合わなかったのでしょうねえ。