最近妹が乗り気になっててよく見に行くようになったStudio Lifeです。
今回は女性作家が書いたナチスものの小説原作を2本上演。「パサジェルカ」は以前見ていて、とても良かったけれど今回は違うものを・・・というわけで「死の泉」の方を見ることにしました。
ナチスものって色々と興味があるので・・・特にドイツ行ってニュルンベルクのナチス遺跡とかダッハウの強制収容所(この作中にも名前が出てきます)なんかを見てから、さらに関心が出てきたところです。
「パサジェルカ」は、決して残虐ではないドイツ人の主人公が、それでも差別する側に立った時の心理を絶妙に描いていて、ラストもゾクっとしたし、なかなかよくできた話だなあと思ったので、「死の泉」も期待していたのですが・・・
Lifeの舞台では、1幕はあらすじめいて話の筋を追ってるだけな感じなことが多く、2幕になってから面白くなる作品も結構あるのですが、この舞台は1幕から面白く、ひきつけられました。これは期待できるぞ、と思ったのですが・・・
うーん、2幕の戦後の話は、なんだかぐだぐだになってしまった印象でした。期待してただけにがっくり・・・爆発して終わり、はないよなあ。
2幕の方がむしろあらすじめいて見えました。原作のボリュームが戦後の方が長いのかな。
原作を読んでいないのでなんとも言えないのですが、「なんで日本人がナチスの話を?」というのが気になってたのですが、うーん、やっぱり日本人はドイツ人の気持ちは理解できないのかな、とか思ってしまいました。この舞台を見た限りでは。
というか、そもそもこの作品、ナチスの扱い方がちょっと違うのかなー。ドイツ人やポーランド人、ツゴイネル(ジプシー)の苦悩を描いてるのかと思ったんですが、そうではなくて、ナチスという題材を舞台にしたミステリー、というのが正解なのかなあ。もしかしたら、2幕の戦後の部分では、原作で描かれていた苦悩がカットされちゃってるのかもしれないけど。
ギュンターが苦しむ場面なんかもあったけど、あれだけだもんなあ・・・
親衛隊にいた人たちがあんなに生き延びてて、まあクラウスはともかく、もうちょっと過去に苦悩してたりしてもいいのになあと・・・「パサジェルカ」はまさにそのあたりが主題だったので、なんかつい比べてしまって物足りなかったです。
マルガレーテも、1幕では色々見てきたはずなのに、2幕では正気を失って主役を降りてしまって、なんだよそれ、という感じ・・・
そもそも、クラウスの狂気がカストラートへのこだわりというあたりが、ナチスと関係ないと言えば関係ないというか・・・
フランツとエーリヒの復讐劇も、そのあたりに根を発しているので、どうもナチスの話とはズレてしまったなあという感じでした。
まあ、おおもとはナチスのアーリア人選別に端を発してはいるので、まったく無関係でもないのですが・・・
ポーランド人であることを忘れたくないのに帝国の意識も植え付けられて行ったフランツの複雑な心情が成長後にどうなるかが楽しみだったのに、その辺がうやむやになってしまっていて、残念でした。
2幕から出てきたゲルトとヘルムートの扱いも中途半端でよくわからなかったなあ。ネオナチの存在も、単にクラウスたちを襲う敵、というだけの存在でしかなくてうーむ。
マルガレーテのモテぶり(笑)も、フランツはまあわかるんだけど、クラウスがなんでそんなに好きなのかはイマイチわからなかったし、ギュンターにしてもそうでしたね。まあ、ギュンターについては明らかに何も描かれてなかったのでわからなくて当然とは思いますが・・・
もともとそういう話なのか、脚本の段階での汲み取り方で違う方向になってしまったのかわかりませんが、面白くなりそうだったのに・・・と色々と残念でした。
と全体的な感想はそんな感じなんですが、後はキャストの感想などを。
三上俊さんはマジできれいですね~。通路を通った時間近で見ましたが、近くで見ても全然OKだったのがすごいなあと(笑)声も、まあ男性の声ではあるけれど、女性として聞いていても全く違和感なく聞けてしまうきれいな声で、すごいなあと思いました。
演技も良いし。マルガレーテっていい子すぎるキャラになりかねないんですが、全く嫌味なく清楚に演じてました。
ただ、さすがに足が大きかったなあ(汗)あんなでかいパンプス見たことないです・・・。でも違和感あるのそこだけってのはやっぱりすごい。
今回ダブルキャストは演技派で選んでみたんですが(汗)クラウスはむしろ山本芳樹さんの方が狂気な感じが出てよかったかもなあと思いました。
ただ、2幕は山崎さんハマってたなあと思いましたねー。
モニカが本気でウザくて、誰だろうと思ったらメイヤードでしたか(汗)いわれてみれば熱演ぶりは同じ感じだったかも!? とにかく、あのウザさはすばらしかったです(笑)
吉田隆太さんはいじわるな女の子役が定着してますねー。かわいくて結構好きです(笑)
あと、船戸さんがたくさん出ていて、しかもカッコいい役でうれしかったですねー。(妹に「濃い人が好きだね」と言われましたが・・・まあ確かにそうです(笑))
というわけで、話の筋的にはうーむ、と思いましたが、そこそこ楽しめはしました。
でも、この話が再演されても、もう見には行かないだろうなあ・・・(汗)
今回は女性作家が書いたナチスものの小説原作を2本上演。「パサジェルカ」は以前見ていて、とても良かったけれど今回は違うものを・・・というわけで「死の泉」の方を見ることにしました。
ナチスものって色々と興味があるので・・・特にドイツ行ってニュルンベルクのナチス遺跡とかダッハウの強制収容所(この作中にも名前が出てきます)なんかを見てから、さらに関心が出てきたところです。
「パサジェルカ」は、決して残虐ではないドイツ人の主人公が、それでも差別する側に立った時の心理を絶妙に描いていて、ラストもゾクっとしたし、なかなかよくできた話だなあと思ったので、「死の泉」も期待していたのですが・・・
Lifeの舞台では、1幕はあらすじめいて話の筋を追ってるだけな感じなことが多く、2幕になってから面白くなる作品も結構あるのですが、この舞台は1幕から面白く、ひきつけられました。これは期待できるぞ、と思ったのですが・・・
うーん、2幕の戦後の話は、なんだかぐだぐだになってしまった印象でした。期待してただけにがっくり・・・爆発して終わり、はないよなあ。
2幕の方がむしろあらすじめいて見えました。原作のボリュームが戦後の方が長いのかな。
原作を読んでいないのでなんとも言えないのですが、「なんで日本人がナチスの話を?」というのが気になってたのですが、うーん、やっぱり日本人はドイツ人の気持ちは理解できないのかな、とか思ってしまいました。この舞台を見た限りでは。
というか、そもそもこの作品、ナチスの扱い方がちょっと違うのかなー。ドイツ人やポーランド人、ツゴイネル(ジプシー)の苦悩を描いてるのかと思ったんですが、そうではなくて、ナチスという題材を舞台にしたミステリー、というのが正解なのかなあ。もしかしたら、2幕の戦後の部分では、原作で描かれていた苦悩がカットされちゃってるのかもしれないけど。
ギュンターが苦しむ場面なんかもあったけど、あれだけだもんなあ・・・
親衛隊にいた人たちがあんなに生き延びてて、まあクラウスはともかく、もうちょっと過去に苦悩してたりしてもいいのになあと・・・「パサジェルカ」はまさにそのあたりが主題だったので、なんかつい比べてしまって物足りなかったです。
マルガレーテも、1幕では色々見てきたはずなのに、2幕では正気を失って主役を降りてしまって、なんだよそれ、という感じ・・・
そもそも、クラウスの狂気がカストラートへのこだわりというあたりが、ナチスと関係ないと言えば関係ないというか・・・
フランツとエーリヒの復讐劇も、そのあたりに根を発しているので、どうもナチスの話とはズレてしまったなあという感じでした。
まあ、おおもとはナチスのアーリア人選別に端を発してはいるので、まったく無関係でもないのですが・・・
ポーランド人であることを忘れたくないのに帝国の意識も植え付けられて行ったフランツの複雑な心情が成長後にどうなるかが楽しみだったのに、その辺がうやむやになってしまっていて、残念でした。
2幕から出てきたゲルトとヘルムートの扱いも中途半端でよくわからなかったなあ。ネオナチの存在も、単にクラウスたちを襲う敵、というだけの存在でしかなくてうーむ。
マルガレーテのモテぶり(笑)も、フランツはまあわかるんだけど、クラウスがなんでそんなに好きなのかはイマイチわからなかったし、ギュンターにしてもそうでしたね。まあ、ギュンターについては明らかに何も描かれてなかったのでわからなくて当然とは思いますが・・・
もともとそういう話なのか、脚本の段階での汲み取り方で違う方向になってしまったのかわかりませんが、面白くなりそうだったのに・・・と色々と残念でした。
と全体的な感想はそんな感じなんですが、後はキャストの感想などを。
三上俊さんはマジできれいですね~。通路を通った時間近で見ましたが、近くで見ても全然OKだったのがすごいなあと(笑)声も、まあ男性の声ではあるけれど、女性として聞いていても全く違和感なく聞けてしまうきれいな声で、すごいなあと思いました。
演技も良いし。マルガレーテっていい子すぎるキャラになりかねないんですが、全く嫌味なく清楚に演じてました。
ただ、さすがに足が大きかったなあ(汗)あんなでかいパンプス見たことないです・・・。でも違和感あるのそこだけってのはやっぱりすごい。
今回ダブルキャストは演技派で選んでみたんですが(汗)クラウスはむしろ山本芳樹さんの方が狂気な感じが出てよかったかもなあと思いました。
ただ、2幕は山崎さんハマってたなあと思いましたねー。
モニカが本気でウザくて、誰だろうと思ったらメイヤードでしたか(汗)いわれてみれば熱演ぶりは同じ感じだったかも!? とにかく、あのウザさはすばらしかったです(笑)
吉田隆太さんはいじわるな女の子役が定着してますねー。かわいくて結構好きです(笑)
あと、船戸さんがたくさん出ていて、しかもカッコいい役でうれしかったですねー。(妹に「濃い人が好きだね」と言われましたが・・・まあ確かにそうです(笑))
というわけで、話の筋的にはうーむ、と思いましたが、そこそこ楽しめはしました。
でも、この話が再演されても、もう見には行かないだろうなあ・・・(汗)
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