少し涼しくなって過ごしやすくなったとたんばあさんやじいさんたち活動的になって、とんでもない毎日が続いております。
好き勝手でわがままで、人のことなどお構いなしで動き回るばあさんたちに、へとへとになりながら笑って対応しているスタッフたちを「倒れるなよ」と陰ながら励ましつつ、ワタクシ自身が倒れそうになっている今日この頃です。
新しくメンバーに加わった人たちも含め、もうどうにもならんがなと諦めて、スタッフはやっぱり今日も笑うしかない状況ですが、それでも「あ~今日もよう笑ったわ!」「楽しかった~!」と言って帰るばあさんたちを見て、心の中で「良かったんかいっ!」と思わず一人で突っ込んでしまうワタクシです。
元気なばあさんたちは、とにかくじっとしていません。(あっ、1人では歩けないくせにじっとしていません。)
毎日あちこち車で出かけています。
イチジクがおいしい季節なので、毎日毎日ばあさんたちはドライブがてらにイチジクを買いに出かけ、イチジク破産するのではないかと心配なくらいの毎日です。
直販所の人に「今日も来たんか?」と笑われて、とうとうイチジク農家のおじいさんと知り合いになってしまいました。
農家のおじいさんは優しい人でしたので「昨日のだけど持って帰るか?」とか言って、余った前日のイチジクを頂ける仲になってしまいました。
本当に恥ずかしい限りです。
全く恥ずかしいとは思っていないばあさんたちは、「今日も来ました!」と喜んで毎日出かけています。
そして何パックも買ってくるのです。
あんまり毎日皆がイチジクを買いに行くので経理担当のワタクシは、近所のヒマワリ畑で行われているヒマワリ写真のコンクールの賞金を密かに狙っているところです。
タイトルは「ひまわりとばあさん」
100歳近くのしわしわばあさんをいっぱい並べて写真に収め、賞金を狙おうと考えています。
賞金がもらえたらイチジク代が戻ってくるので、気合を入れてばあさんたちのしわを手入れし、アップで撮りたいと思っているところです。
近くの郷土館のカブトガニも見に行きました。
忙しくしていた学芸員の人が時間を割いていっぱい説明してくれて、カブトガニにも触らせてくれて、写真にもいっぱい映っているのに、帰って聞くと「そんなん知らん」とあっさり言えるばあさんが羨ましく思えたりするワタクシですが、「次から来られるときには事前にご連絡頂けたら嬉しいです。」と言われて、またまたお恥ずかしい限りです。
今度は連絡してから行こうと思いますが、何しろすぐに忘れてしまうばあさんたちですから、せっかく時間を割いてまでして頂いた説明が、役に立つのかどうか不明な点が気がかりです。
スーパーだの電気屋だのご近所の皆様にご迷惑をおかけしていないかとても気になりますが、この場をお借りして先にお断りしておきたいと思います。
昼間池さんの車を見かけられましたら、またどこかへ遊びに行きよると笑い飛ばしていただけたら嬉しゅうございます。
賑やかすぎて、うるさすぎて、勝手気ままな年寄りたちですが、気弱になったり泣き出したり、構ってもらえないと「息が苦しい」と演技ができたりしますので、騙されないよう気が抜けません。
足が痛いと言いながらドライブに行く時はさっさと歩いたり、人のことなど気にせずいきなり体操始めて周囲を危険に陥れたり、気分が悪いと言いながらイチジクだったらパクパク食べたり、おしっこは出てないと言いながらズボンが垂れ下がるほどパットがビショビショで送迎車に乗り込んだり、まぁ各々の個性は余すところなく存分に発揮できていると思っております。
賑やかな人ばかりでもなく、ひっそりと静かな人もいます。
発熱と共に急激にレベル低下したじいさんは、クロッケーの赤い球が見つからんとよろよろしながら部屋中探し回っています。
ずっと前、みよちゃんやじいちゃんが老いていったように、こうして少しづつ弱っていくのだろうと思うとなんだか胸が締め付けられる気がします。
いろんな人がいます。
いろんな老いがあると、つくづく感じます。
いろんな人の複雑な老いを今日も見つめていたいと心から思います。
さて、お待ちかねの池さんジブリコーナー・・・(えっ?待ってない?まあ聞いてください)「今日の池さんをジブリにしてみたら」です。あまりのうるささに玄関を入ろうかどうしようか迷っている人へ。
「竜の巣だぁ~~~!!!!!」
「引きずり込まれるよぉ~~~!」
「泣き言なんか聞きたかないね!」
「エンジンが燃えっちまうよ!」
「風に帆を立てな!」
「どんどん引き込まれるう~~~!」
「踏ん張りなっ!」
「池さんはこの中だっ!!!」
「ばかな!入った突端にばらばらにされっちまうよ!」
「行こうっ!ばあさんは帰ってきたよ!」
「よしっ!行こう!竜の巣へ!」
などと覚悟を決めて、このうるさい我が家へどうぞ皆さま、お越しくださいませね
たくさんの竜たちが、皆様を心からお持ちしております。
昨日はお世話になっているグレゴリーさん一家が竜の巣へお越しくださいましたが、あいにく送迎終わった後で静かな池さんだったことを申し訳なく思っています。
ご期待に沿えず、申し訳ございませんでした。
また来てね~~~
今夜のお泊り。
さっき外へ出たら、なんとまだホタルがいたんです。
車の周囲を飛んで前の川へと向かいましたので、追いかけてみると川の草の間でかすかに光っておりました。
この時期になってもホタルっているんですね。
なんだかちょっと得した気分です。
台風が近づく夜。
なぜか不思議と静かな夜です。
生きていると言う事、家族と生活のバランスが違って来た事、一つ一つ心や身体の機能が壊れて来た事、本人は壊れたなんて知らない。そういう見守りの中で後期高齢があるのは幸せです。
沢山の人は 自分に何が起きているのか解らないから 叱られて怖がって不安になっている人も多い中 素敵な記録です。
今晩のお婆ちゃんお爺ちゃんんは楽しかった一日の疲れて夢見心地でしょう。ほたるがいたなんて! 心をほっこりさせてくれます。
ただし、理解してくれて諦めてくれる人がいてこそではありますけれどね。
コメントありがとうございます。これからもよろしくね。
残念ながら、蛍は先日の台風できっと行方不明になってしまったでしょう。川の水の量は半端なくすごかったから避難一歩手前でした。蛍たち、子孫が残せていたらいいと思うのですが・・・祈りたい気分です。