16周年を過ぎた池さん。
いろんな状況は厳しくて、頭の痛い時期が続く中にあるけれど、でも辛いことばかりではなくて、嬉しいこともいっぱいある。
沢山の人たちが毎日池さんに想いを寄せて下さっていることに、改めて感謝の気持ちが一杯になる。
沢山の人の想いは、皆を暖かい気持ちにしてくれる。
朔風払葉(北風木の葉を払う)
紅葉した葉を散らすような風が吹く季節だけれど、今日も池さんの皆の心は満たされたように暖かで穏やか。
沢山の人たちが、いろんな想いを届けてくれる。
ご近所さんも遠方の方も、
「皆で食べてよ~」と言いながらいろんなものを届けてくれる。
そんな沢山の方たちの気持ちを大事に想うから、頑張ってご飯を作る。
今日も頂いたもので一生懸命ご飯を作る。
お迎えに行くと、
「おはよう。菜っ葉持ってきたよ~。」
「おはよう。大根食べてよ。」
ばあちゃんたちのおはようという声と一緒に、野菜が車に乗ってやってくる。
夕方の送りの時、
「今度は、芋を持ってくるけんね。」と笑いながら、ばあちゃんたちが帰って行く。
「ありがとう。よろしくね。」と皆を見送る。
みんなが持ってきてくれたお野菜は、間違いなく地産地消。
知り合いが育てて、知った人が消費するから知産知消。
池さんの自慢。
有難すぎて涙腺が緩む池さんの自慢。
大切に想ってくれる人がいることに感謝しながら、
そんな想いに胸を熱くしながら、
今日も菜っ葉を刻む。
美味しいお弁当は他にもあるだろうけれど、
沢山の人の想いがいっぱいの材料で作ったご飯だから、池さんのご飯は誰にも負けない。
なので、想いを込めて大根を刻む。
決して豪華ではないけれど、
おしゃれではないかもしれないけれど、
たっぷりと愛情を込めて、
今日もお芋を茹でる。
ご飯を炊く。
皆の笑顔を想いながら、
今日もお汁を沸かす。
池さんのご飯は、16年前と何にも変わらずに、
いろんな人に支えられた、
質素だけれど、贅沢なご飯。
皆の想いが込められたご飯。
小雪の頃。
人の優しさに心が緩む冬の日。
11月も終わり。
今年もあとわずか。