池さんで働くおばさんの日記

デイサービス「池さん」の大ちゃんママのブログです。

誕生日通過

2021-08-29 20:13:19 | デイサービス池さん

自分では、な~んも変わらないと思っているけど、確実に毎年、年を重ねております。

なんも変わらないはずもなく、目はかすむし、体力ないし、集中力もなくなって、やっぱり年かなと思うことも多くなっている今日この頃。

いつだったか、ヒイちゃんが「年は取るもんじゃない。もらうもんぞい!」と言ってくれた言葉を思い出して、ありがたく今年も年を頂戴しました。

8月24日、無事通過。

沢山の方がブログやインスタ訪問してくれて、感謝します。

大頭のスタッフ、池さんのスタッフ、そしてじいさんばあさんたち、恒例の紙吹雪が部屋中に舞い散る幸せな時間。

「おめでとう」と言ってもらえることが、誰かにおめでとうと言ってもらえることこそが幸せなのだと、年を重ねるごとに余計に心に響くようになりました。

いろんな人のいろんな人生を垣間見るたびに、いろんな家族のありようと、人生のありようを見るたびに、

おめでとうの言葉が意味する「人を想う」気持ちを考え、「誰かのことを想うことの意味」を考えます。

 

誰かのことを想える自分でありたいと思いながら、

残された時間を思いながら、

ほんの少しだけでも、

成長出来たらいいなと思いながら、

8月最後の週を過ごしていきたいと思います。

笑顔で、元気に、頑張りたいと思います。

 

 

 

 

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処暑の日に

2021-08-23 20:14:16 | デイサービス池さん

いつになったら終わるのかと思っていた夏の暑さも、気がつけば本日処暑。

24節気の第14節目。

酷い暑さも峠を越える頃。

虫の声が聞こえ始め、実りの時期がやってくる季節。

夜はだいぶ涼しくなりました。

けれど確かに気温は下がったとはいえ、ムシムシとする昼間の暑さが結構身体にはこたえます。

皆様、いかがお過ごしですか。

 

夏休みもあとわずかになりました。

宿題できたかなの子どもたちグループ。

毎年、恒例の夏休みは、池さんに子どもたちの賑やかな声がして、暑い暑いと皆でアイスクリームを食べて、宿題は~?と皆に突っ込まれて、テーブルの上に宿題一杯広げて、ばあちゃんたちに励まされながら頑張って、あ~今日もよう頑張ったね~と褒めてもらって、ママと一緒に帰る、そんな夏の日の思い出。

この場所で沢山の子どもたちが、夏を過ごしてゆきました。

池さんが始まってからずっと、変わらない風景です。

夏の日の賑やかさは、今でも私の心の奥底に残るあったかい思い出。

それにしてもいつまで続くのか、重点措置。

もうしばらく我慢の時間のようです。

 

出会いと別れを繰り返した今年の夏でした。

納得できない事情とどうしようもない現実を前に、揺れる心を何とか押さえつけながら、離れてゆく人を見送った日。

布団の上で狂人のように過ごしていた人が、まごのて利用をきっかけに生活ペースが再生できて、今ではデイを週4日利用できるまでになったこと。輝くような笑顔で「ここへ来れてよかった」と言ってくれた日。

独りぼっちで髭も髪もぼうぼうで、ぼろ切れみたいになっていた人が、散髪してご飯食べて人間らしくなったこと。ちかちゃん(その人はみかちゃんのことをそう呼ぶ)とまこちゃんを、ちゃんと覚えてくれて笑顔で待っていてくれた日。

疾患を抱えケアハウスで暮らしていた人が、池さんに来ることになって「ここへ来れてよかったよ。うれしい。」と言ってくれたすぐあとに、グループホームの空きができて、急に入所が決まった日。涙をこらえて話したこと。

 

たったひと月。

夏の盛りのひと月。

でも、いろんな人のいろんな想いや生活や環境を背景に、今年もいろんな人の、人生の大事なページを紡ぎ出してゆく時間でした。

どの選択も、どの人生も、どうにもならないこともあり、どうにかできたかもしれないこともあります。

人生の分かれ道は選択できることもあるし、自分で選択できないこともあり。

だれに出会うかによっても変わってくる違いない選択。

そんないろんな偶然と必然に想いを巡らせながら過ごしたひと月です。

子どもたちの成長と、スタッフの成長と、現場の変化と入れ替わり。

何年かぶりに揺れ動く経営の波に揉まれながらも、なぜか心は落ち着いていられるのも、私が年をとった証拠なのか、どうなのか。

どちらにしても、夏はもうすぐ終わります。

 

行きたい所へ行けず、会いたい人と会えない、消毒液とマスクの静かな夏。

コロナ禍の2度目の夏。

生まれてからずっとマスク姿しか知らず、他人の笑顔を知らない子どもたちが、もう2歳。

ソーシャルディスタンスと、黙食、不安定な社会と不安定な大人の中で育った子どもは、どう育ってゆくのだろう。

池さんで育つ子どもたちのように、いろんなことを感じることができるのだろうか。

そんなことを考えながら、池さんの人たちと、子どもたちと、いろんな人のいろんな人生のことを、今年もしっかり考えさせられました。

今年の夏の思い出は、いつもと同じ大きくて濃い記憶を、私の心に刻み付けてくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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秋風

2021-08-02 23:34:10 | デイサービス池さん

池さんの玄関前の直射日光の当たるところ・・・毎日40℃超え~~~。

生き物はいろんな環境に適応するようにできているらしく、夏の初めの頃に感じた感覚と少し違って、40℃近くあるにもかかわらず、なんか今日は風が涼しいね~とか何とか言ってる自分に驚いたりする。

もうしばらくの辛抱。

お盆が過ぎると、青々とした田んぼにトンボが飛び始め、風の温度も違ってくるだろう。

暑さ寒さも彼岸まで。

昔からそう言って皆、この暑い夏を何とか乗り越えてきたのだから。

マスクを外せず、消毒液が欠かせないこの異様な社会の中にあっても、季節は確実に移り変わり、どんどん時間が過ぎてゆく。

 

そして、8月に入った。

7月の終わり、施設へと移る一人の人を見送った。

彼女は私と同じ年。

不思議な出会いで、利用開始となった彼女。

5年ほどの時間。

失ってゆく記憶を辿りながら生きた時間。

不安に襲われ続けた時間。

分からなくなってゆくことに苛立った時間。

消えてゆく記憶と、消えてゆく言葉や感覚。

戸惑いながらも、彼女と向かい合うために涙を流した時間。

悩みながらも、一生懸命に過ごした時間。

手を握り、顔をさすり、一緒に生きた時間。

私の心の中に、ずっと残っている時間のすべてが、今思えば暖かく優しい。

確かに激しい時期はあったけれども、決して荒々しくとげとげしいものではなく、

記憶の中に残る時間は、穏やかで優しいものであったのだろうと、今思い返す。

 

伝えてもなお、届かない想いを抱え、

それでも心の中によみがえってくる5年の日々は、

必ずしも負の感情だけでなく、

皆を勇気づけてくれる優しい感覚。

おそらく彼女の性格そのままに、

静かで暖かい感覚。

 

彼女が残してくれたものは、

人を想うこと。

結果ではなく、ただただ無心に想うこと。

良き方向へ進めなくても、

願った道と違っても、

それでも彼女を想いたい。

心の中で、大切に。

一緒に生きた時間を想いたい。

これから先の時間を想いたい。

失うことばかりの中で生きる彼女が、

穏やかな時間だけは失うことがないよう、

彼女のままで、静かに生きてゆくことができるよう。

想いたい。

 

 

 

 

 

 

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