池さんで働くおばさんの日記

デイサービス「池さん」の大ちゃんママのブログです。

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2014-05-28 22:01:19 | デイサービス池さん

ご無沙汰いたしました。

日々いろんな出来事に囲まれておりますが、ワタクシ、元気に働いております!

 

2つのデイも、いろいろな出来事に遭遇しながら老いへの日々を生きております。

宅老所の住人も、老いを重ねながらも濃い日々を生きております。

ご安心くださいませ。

 

さて、まったく個人的な話なのですが・・・

考えることが山のようにあるなかで、どうしてこんなに苦しいのかと思う時、もうどうにもならないなと思う時、どうすれば道が開けるのかと天を見上げたくなる時・・・最近はワタクシ「天の神様の言うとおり~」と思うことにしているのです。

今回も・・・

 

そうしたら今週・・・いろんな人がやってきたのです。

会いたかった人・ずっと会えなかった人・10年ぶりに会った人・・・

そして、どの人も今の池さんにとって大切な人。

8年半前に池さんをつくった時から、いえおそらくずっと以前から繋がっていた人たち。

 

介護という現場にとどまらず、人生の中で大きな意味を持つ人たちとの繋がり。

 

そのことに気づいた今日・・・きっとワタクシにとって、大きな意味のある一日だったような気がします。

天の神様が与えてくれた「人」という財産。そしてこれからの道。ワタクシ自身の生きる方向。

 

池さんという場所の原点を、もう一度考えることができた気がします。

日々の喧騒の中で忘れかけていたことを、謙虚にもう一度思い出してみようと思えたワタクシ。

 

原点に帰ることで、また新しい一歩を踏み出せそうな気がする夜です。

隣の川に今年もホタルが舞っています。網戸に止まった蛍をネコのさかながおいかける静かな夜です。

 

 

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新人がやってきた

2014-05-12 20:50:32 | デイサービス池さん

11月に入社した千葉からの移住者まどかちゃんに続き、本日またまた新人が入社!

なんと・・・大阪出身、高知からのこれまた移住者、ジュンヤ君。

しかも、移住先が・・・ヒイちゃんの住んでいた山奥。

水の綺麗な場所を探してやってきた人。

山との縁が深い池さんと、ジュンヤ君との「超」がつく不思議な縁。

ジュンヤ君の知り合いと池さんの知り合いが、みごとにかぶっていて、どうして?と思うほどの縁。

 

池さんを「寺」だと表現して、寺へ行くならと丸坊主にしてやってきた新人ジュンヤ君。

いえいえ、池さんはれっきとした介護の現場なのですが・・・そう感じてくれて嬉しい気がするワタクシです。

縁あってここへ来てくれた人と、新しい日々を生きてゆけることにワクワクするようなワタクシです。

 

新しい池さんが再び始まるような予感がしています。

さてさて、みなさまどうぞお楽しみにね。

 

池さん物語はまだまだ続きますよ。

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バイキング~!

2014-05-10 21:21:48 | デイサービス池さん

五月晴れの続いた週の最後の今日。

近くの瀬戸内海が展望できるレストランへGO~

うどんでも食べようと出かけたけど・・・行ってみると週末でバイキング料理のみ!

まあ、ここまで来たから仕方ない・・・ので、みんなでバイキング~~

食べるは食べるは、98歳!95歳!90歳!・・・

デザートのライチに「この年まで生きて、初物じゃ!」と大喜びで、大きな種をしゃぶりまくる!

目をキラキラさせて食べる姿に、

まさに、「生きとるな~!」と嬉しくなる。

 

たらふく食べたら、トイレに行ってでっかいウンチして帰ってきましたとさ

 

帰って昼寝して、風呂入って、またまたおやつのせんべい食べて一日終わり!

 

いやはや。

本当にこういうのを、「人間、生きとる」というのでしょうな。

 

たいしたもんです

おそれいりました

 

PS,留守番組にお土産買って帰ったら、自分のものだと思いこみ、バッグに袋をしまいこんで夕飯前にこっそり出して食べるばあさん。棺桶に片足突っ込んでいるにもかかわらず、もちろんみんな90歳越え。まさに生きる力、ここにあり!!!

 

 

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サクランボの季節

2014-05-07 20:39:36 | デイサービス池さん

晴天に恵まれた今年の連休。(日曜日は雨でしたがね)

大頭の家は、のんびりまったり~のお休みでした。

遊びに来てくれる人も多くて、でもざわざわ感がなくて、いいお休みでした。

 

ヒイちゃんは、オシッコが出るようになりました。それも大量!調子がよくてホッとしています。もちろん完璧なわけではないけれど、一時期に比べると少し安定してきました。ご飯もよく食べています。

まあちゃんの風邪もよくなって、青鼻は止まりました。ずっと苦しんでいた不規則に続く下痢便も、この連休はありませんでした。それが結果いいのか悪いのか、まだわかりませんがとりあえず普通に会話もできています。もちろん注意は必要です。

リンちゃんも相変わらず元気に暴れてますし、みえこさんも元気にお化粧しています。二人とも、不機嫌とハイテンションをいったりきたりしていますが、それなりに元気です。

フミちゃんは血圧急低下の危険もありますが、でもなんとかうどんを食べてます。

 

みんな「それなり」に生きています。

私も「それなり」に生きようと思います。

 

肩の力を抜くことで、周りの状況もよく見えてきます。

思いこみを捨てることで、新しいことに気づくことができます。

 

芯を持ちながら、ゆるやかに生きてゆくことを続けていきたいと思います。

 

池さんの庭のサクランボが今年も鈴なりの実をつけました。

もちろん皆、庭に陣取ってサクランボをたらふく食べます。

そしておすそわけのサクランボを持って、お世話になっている人の所へ届けに出かけます。

今日は、いつもお世話になっている病院の先生の所へ行きました。

池さんが胸を張って医療のことを語れるのは、この主治医の先生がいてくれるからです。

どんな時でも、心強い味方です。

 

こうして、いろんな人に支えられて今の池さんがあるのだということを、決して忘れることのないように・・・これからも頑張っていきたいと思っています。

 

今週はサクランボ週間。

さてさて、明日来る人たちも楽しんでくれるでしょうか?

甘酸っぱいサクランボは、この季節の大きな楽しみなのです。

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もうひとつの看取り

2014-05-03 22:09:37 | デイサービス池さん

8年間の間にいろんな人を見送ってきた。

人がいろいろなようにその死の姿もさまざまで、私たちはそのたびに経験を重ねさせてもらっている。

昨日、私はまた新しい形の看取りをさせてもらった。

 

ご近所に住むその人のことを、私はほとんど知らない。

でもその人の旦那様と私たちは、もう長年のお付き合い。

池さんがオープンしてからずっと、畑で育てた新鮮な野菜をいつもどっさりと持って来てくれ、池さんの胃袋を支えてくれていた。

 

1年ほど前、「家内の様子がどうもおかしい。自分の部屋に閉じこもって、窓に目張りをして真っ暗にした中で過ごすようになった。テレビを一日中つけっぱなしで、幻覚や幻聴も出ている。どうにか外へ出られないだろうか」と相談があって、デイに来るようにお誘いに行った。

でも、奥さんは外へは出なかった。その後も何度かお誘いに行ったが、どうしても外へは出ない。4畳半ほどの暗い部屋でコタツにこもったきり、寝たり起きたりを繰り返すようになっていった。

 

1ヵ月前、旦那さんから電話があった。野菜を持って行ってあげたいけど、家内が寝込んでいるのででかけられない。取りにきてもらえないかと。

畑で野菜を採りながら、旦那さんはこう言った。足が立たなくなった。もう1ヵ月、ご飯を口にしていない。かろうじて水は飲む。何をどうすればいいのかもわからない。

病院へ行く気はないのかと、私は尋ねた。

あれほど家から出ることを嫌がってきたのだから、病院へ行くのはきっと望まないだろう。このまま家に置いてやりたいのだと旦那さんは言った。

それなら・・・病院へ運ぶつもりがないなら・・・

まず往診してくれる医師は必要になる。でないと、何かあった時不審死として警察が介入することになるだろう。

私は池さんのかかりつけ医を紹介し、その後、週に一度の往診をしてもらうようになった。ケアマネに話をして、認定期間が切れている介護保険をもう一度使えるように頼んだ。相変わらず奥さんは部屋から出ない。足は立たなくても部屋から出ることを頑固に拒否し続けていた。

 

そして金曜日、旦那さんから電話があった。野菜を採りに来てくれと。

再び私たちは畑で話す。ちょうど2日前、ケアマネが来て暫定で介護保険が使えるようにしてくれ、介護ベッドが家に入ったことを話す。2日前から水も飲まなくなったこと。オシメも替えささないし、どうしたらいいのか。

午後、医師が往診に来てくれることになっていると聞き、その時間に私も同席することにした。

そして午後2時、医師からおそらくもう長くないだろうと告げられる。それでも念のために、もう一度私は聞いた。

もし点滴や入院が必要なら、先生は望むようにしてくれるからと。でも旦那さんは躊躇せずにこう言った。ご飯を食べなくなって40日。もし点滴をしたとしても、もう一度元気になるはずはないだろうから、苦しみを長引かせることだけはしたくない。家から出ることをあれだけ拒んだのだから、ここでこのままでいいですと。

 

もう意識は混濁していた。

私は急いで必要なものをとりに帰り、再びその家を訪れる。

混乱しはじめてから4年の月日が経っていた。

4年もの間ずっとコタツで寝続け、衣類は着替えや入浴を拒んでいたためにひどく汚れていた。足が立たなくなってから旦那さんがつけてあげたオシメも汚れたままになっていた。

お湯を沸かしてもらってから、私は身体を拭いてあげた。ずっと寝てばかりだったので、身体中に褥創ができていた。

髪をとかし、家からもって行った寝巻を着せてあげ、渇いた口を脱脂綿で湿らせてあげる。

見違えるように綺麗になった。仕事が終わってから、もう一度来るからと伝えて、私は家を後にした。

 

午後5時、「息を引き取りました」と連絡が入り、すぐに家に向かう。医師が死亡確認をしてくれていた。

その人は、静かに穏やかに最後を迎えたようだった。私が家を出る前と全く変わらない姿でベットに横になっていた。旦那さんが言った。「大きく息を一回して旅立ちました。まったく苦しまずに穏やかに逝きました。さっき本当に綺麗にしてくれていたから、もう何もしなくてもいいです。このままでいいです。ありがとうございました。」

私は簡単にエンジェルケアを行い、これからの手順や葬儀会社への連絡など旦那さんがわからないことを手助けして家を後にした。

 

 

その人を見送った今、いろんなことを考える。

ほとんど知らないその人。

でも、旦那さんは私たちを長年支えてくれた。

同じ地域の住人として、野菜を届けてくれるという方法で私たちを助けてくれた。

私たちにできることは、奥さんを家で看取ろうと決めた旦那さんを支えることだったと思っている。

ただご近所という関係。そこには利害や責任は何一つない。

でも私たちが目指していたもの・・・池さんという場所を通じて縁あった人を大切にして生きていきたいという一番大切なもの・・・を想いださせてくれた、そんな出来事だった。

 

旦那さんのSOS。野菜を取りに来てくれというSOS。何をどうすればいいのかわからないというSOS。縁のある人のSOS。

旦那さんがずっと支えてくれた私たち。私たちはその人の発するSOSに気づき、ただ無心に恩返しすること。縁ある人と、純粋に繋がっていくこと。

それが池さんなのだと。池さんの出発点なのだと。

 

原点をもう一度見つめることができた時、

私たちはまた、新しい一歩を歩きはじめることができるような気がする。

 

もうひとつの看取り。

池さんという場所が、もっともっと深く濃くなるために与えられた出来事。

 

 

 

 

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心の空洞

2014-05-01 21:30:43 | デイサービス池さん

最近読んでいる本の中にあった言葉。

「心の空洞」

心が満たされないとか不満だとかいう範囲を超えて、空洞になってしまった心。

なんとなく、その言葉を連想させてしまった出来事。

 

久しぶりにある人に会った。

施設での暮らしももうずいぶんになる。

病院と施設を行ったり来たりして暮らしている。

 

訪れる度に表情が乏しくなっていく。

言葉も少なくなっていく。

 

なんとか保っていた老いた心が、時間と共にだんだん薄くなりはじめ、ぽろぽろと欠け始め、そしてひからびたパイのかけらが剥がれ落ちるように、精神が崩れ落ちていく。

おそらく、年相応にボケたわけではないだろう。

感情というものの一切を、綺麗に捨て去ってしまったかのようなそんな顔。

そして残るのは、心の空洞。

 

老人は生きている。

 

話しかける言葉は、まるで洞窟の中のこだまのように私自身に帰ってくる。

 

どうしようもなくてどうにもならない時間を過ごした後、青空を見上げたとたん、

やっぱり私は涙ぐむ。

 

青空の中に、老人の心を埋めるための柔らかな雲がないだろうか?

暖かくて優しい雲を探してみる。

 

空洞を埋める雲を見つけられない自分に、

小さな自分に、

涙ぐむしかない自分に、

涙ぐむ。

 

 

 

 

 

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