川口氏の解任決議は

川口氏の解任決議は　　　　　　　　(2013-05.12.)

参議院の環境委員長だった自民党の川口順子元外相が9日解任された。その理由は4月に訪中した際に、急遽セットされた楊潔チ国務委員（外交担当）が出席する会合に出席するためで、滞在を1日延長し、日本での環境委員会が流会したことである。

川口氏はアジア各国の外相経験者らの「アジア平和・和解評議会」メンバーの一員として4月23日に北京入りし24日までの渡航許可を得ており、24日に帰国する予定であった。ところが、24日になって急遽、同評議会と楊氏との会談が25日に設定されたことから川口氏は自民党の脇雅史参議院国対委員長に電話を入れ、会談出席のため渡航期間の延長を訴えた。

此れを受けた脇氏も川口氏が会談に出席する方が国益に叶うと判断し、早速滞在延期に向けた野党との交渉にはいった。

ところが、野党側はそれを許さなかった。開会中の常任委員長の海外渡航は自粛する事で与野党が申し合わせていることを特別に許可したのに、さらに滞在得延長をしたと言うからである。

しかし、結果は時間的余裕もなく、川口氏は翌日（25日）楊氏と会談に臨み帰国した。
川口氏は理由を説明して謝罪したが、野党は珍しく共同戦線を張り「国会のルールを無視した」として9日の参議院本会議で可決して解任が決定したのである。

川口氏の予定変更も決して私的な都合で変更したものでは無く、特に国と国との外交問題で、急遽変更に成る事もあり、国益を優先にした変更に対しては、野党側も同意するのが本意ではないでしょうか。

今回の問題は、前途に参議院選挙を控えて、野党側の党利党略としか思えない嫌がらせとしか映りません。

天下の民主党もこの様な問題でしか、与党に太刀打ちできない様では、次回の参議院選挙も完敗に終わる事は間違いない所だと思う。

今の国際社会での外交問題、軍事問題、経済問題等々、山積している諸問題があるのに、国内で、この様な “ちぃっぽけ”な事で、鬼の首でも取った様に思っている野党の皆さんに、何の魅力もありません。全議員揃って、冷水で先ず顔を洗う事をお勧めします。
（えびなたろう）