きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

不思議な「主権回復の日」

2013-05-02 12:28:52 | Weblog
不思議な「主権回復の日」        (2013-05.02.)

4月28日は政府が「主権回復の日」として、1952年にサンフランシスコ講和条約が発効した日その日を「主権回復」の日として祝おうと言うのだ。確かに日本との連合国の間の戦争状態は、条約の発効の日を持って終了すると明記してある。

所が、サンフランシスコ条約が発効した、その結果、沖縄県は米国の信託統治下に入れられ、沖縄県民にすれば、むしろ4月28日は「主権の回復・放棄の日」と呼ぶ方が正しいのではないかと言う事で、政府が「主権回復」を祝う必然性が良くわからない、と言っている。

全く、その通りで此のことを、今日の毎日新聞に金子秀敏が詳しく掲載している。

サフランシスコ条約と言うのは、各連合国との間で結んだ条約だと言いながら、実は中華民国も(中華人民共和国)も招かれて居なかったし、また、ソ連は条約に署名をして居ないのである。

中華民国との戦争は「日華平和条約」1952年8月5日、ソ連との戦争は「日ソ共同宣言」1956年12月12日に終戦した事になって居る。また、中華人民共和国とは、1972年9月29日の日中共同声明を持って、「これまでの不正常な状態は終了」した、としている。

其れで居て、尖閣諸島問題も、北方4島問題も未だにくすぶり続けている状態で、とてもお祝い出来る状態ではありません。

式典を主催した安倍総理は、戦勝国による「侵略の定義」を受け入れない様だ。東京裁判の判決に異を唱えないと定めた条文は、首相の歴史観と食い違う。不思議な「主権回復の日」だと言うのも、最な話だ。
(えびなたろう)