きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

密約とは

2012-10-25 07:20:12 | Weblog
密約とは        (2012.10.25.)

11月号の「文芸春秋」に“立花隆さんが「失われた密約」と言う記事が載っている。「竹島問題」に付いて日本と韓国との間で交わした「密約」の事が載っている。

「密約」と言うのは国家間で、秘密に交わした約束事で、国と国との外交問題で如何しても合意出来ない問題がある。それは、両国の国民が夫々に自国を愛する気持ちから、如何しても譲れない問題で、国の首脳と言えども譲ることが出来ない場合である。

1960年に竹島の領有権で日韓両国の国民が、「我が国の島だ!」を主張し話し合いが付かない事態に成った事である。そこで両国のトップが、外交の裏舞台で、秘かに話合われ、密約が結ばれたのである。其の内容は「竹島・独島問題は、解決せざるを持って、解決したとみなす。従って、(日韓基本)条約では触れない」という物である。

此の密約文書は無論両国の首脳は了解しており数人の関係者以外は、全く公開されないものとして30年間その秘密が守られて来たという事です。

外交上どうしても解決しない問題にとらわれて、その他、経済問題や国土発展等の重要な問題に進めない場合などは、外交上の手段としては一歩進んだ考え方ではないでしょうか。

要するに、「解決しないから永久に棚上げにしようと言う事なのです」この考え方は、近代的な考えで、昔なら「戦争」になって居た問題を、お互いの利益の立場から一応棚上げにして前進させる、というものです。

丁度、同じ「文芸春秋」で欧州の歴史に詳しい、“塩野七生”さんが「危機を好機へ」のなかで、人間はホモ・サピエンスの名にふさわしい動物として近代的な考えの中に生きる事の大切さを語られている。

尖閣諸島問題や竹島問題、その他の領土問題等々、国際的な揉め事は、もはや武力で解決する時代ではないと思います。

欧州連合への「ノーベル賞」受賞は素晴らしい良い切っ掛けを与えた事に成るでしょう。アジアに於いても、争いの無いアジアにするために、ASEAN連合を中心に、協調体制の取れる世の中にしたいと思うが、其れには中国がもう少し先進国並みの考え方に成って欲しいと思います。
(えびなたろう)