きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

ミャンマーとの国交正常化に

2012-10-16 11:23:29 | Weblog
ミャンマーとの国交正常化に      (2012.10.16.)

ミャンマーと日本の関係は400年前から続いている。戦前はイギリスの植民地としてのビルマと言う名称の時代であったが、戦争中から、日本軍とビルマの独立軍との関係は両軍協力して戦った事は有名である。そして1948年にイギリスから独立し、東南アジアでは最も早い平和条約を結んだと言う関係にある。

1963年に経済技術協定を、1972年には航空協定を締結したが、1988年に大規模なデモが起き、それ以来軍政が敷かれるようになり、国際社会からも、疎遠となり、特にアメリカが軍事政権を嫌う立場から、その同盟国である我が国もアメリカに気兼ねして、国交を閉鎖してしまったのである。

其れから、20年、民主化勢力を弾圧していた軍政権も2010年4月に軍籍を離脱した「テイン・セイン陸軍大将が、「連邦団結発展党」を結成、翌11年2月の選挙で党首となり、大統領に当選を果たしたのである。 それ以後、民政に移行する政策を次々と打ち出したのである。

国内では民主化運動の指導者「アウンサン・スーチー」女史が長い間自宅軟禁状態に置かれていたが、政権が変わって、解放され、テイン・セイン大統領との話し合いも盛んに行われ、再び元の民政時代によみがえったのである。

ミャンマーと言う国は、少数民族による多民族国家で、なかなか行政の難しい国であるが、取り敢えず、軍政から民政に移管した事は、国民多数の賛同を得ている。軍政時代は「中国」や「北朝鮮」との付き合いが多く、共産主義勢力との付き合いが国の方針を成していたが、今回の民政移管は、中國との付き合いの中で、完全に民主化国家にする事を望んだ国民の意思が政権転換を促したのである。

日本政府は、早速国交を正常化に戻し、今月からは、定期航空便も昔に戻し、ODA借款も解禁にし、経済的な支援も行う事を約束している。アメリカもまだ一部の政治犯の釈放を求めているが、後は時間の問題で正常化に向かう物と思われる。

ミャンマーは人口約6000万人、国民の識字率も高く、仏教主体の国で、アジアの中では、中國に次ぐ政治的に重要な国である。ASEAN連合のメンバーの国としては今後に向けて、活躍を期待したい国であります。
(えびなたろう)