きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

東電は国有化が必要

2012-02-14 11:35:57 | Weblog
東電は国有化が必要      (012.02.14.)

東電は福島原発の賠償金問題で、追加の支援として6900億円を受ける事が決まった。しかし其ればかりではなく東電が債務超過にならないためには、更なる公的資金が必要で、実質的には国有化された企業になるのは当然であるが、その際、会社の経営権に対し、東電側は政府の持ち株数を3分の1までとし、あくまで「決議に対する否決権」止まりに留めたいとの意向である。それに対して枝野経済産業相は経営権まで把握出来得る3分の2の株式取得を要求している。

此の事は、国のエネルギー対策として、政府側は、電力の自由化(消費者側が自由に選択できるシステム)が見込まれる「発送電分離」の方向を模索している。それに対し、東電側は「発送電分離」に反対し「発電」と「送電」の一体化した今迄通りの経営にしたいと、言う思惑が有る。

日本では今まで地方別に一つの電力会社に「発電」も「送電」も頼り選択する自由が無く、従って、電力料金も電力会社の言うままの料金が決められていた。其の為に、電力会社には、競争相手がいなく、また、競争相手の参入も拒み、独占的経営を許していた。従って電力料金は、日本は世界で一番高い料金が設定されていたのである。

政府は電力会社のこの様な独占を廃止し、太陽光発電等の、再生エネルギーおも取り入れ易くするため、「発送電分離」を強く望んでいる。しかし、財務省辺りは、国有化する事で、今度は全ての責任が国に来る事から、難色をしめし、賠償責任等の当面の対処は東電に遣らせたいようである。

今回の事故では東電は確かに責任重大であるが、東電自身がその重大性を全く認識していない。自社の内部に何百億円の資産を抱えながらも、不足の資金は政府に要求し、電気料金の値上げは、我々の「権利だ」と言って値上げを強行しようとする、自社の事故ミスの責任を全く感じて居ない、社員の給料も平均年収が700万円と言う給料は民間会社ではトップクラスである。

西沢社長は、「民間会社に国の介入は良くない」と言っている。確かに民間経営として任せるのであれば、介入は良くないが、東電の経営が一般の民間会社としての形体をなしていない。「競争」と言う試練に晒される事も無く、料金も「一括原価方式」と言う絶対赤字にならない料金が法律で決められている。西沢社長の言う「民間会社で通したい」と言うならば、先ずは、電力供給会社としての今回の責任を明確に認識する事が必要で、更に消費者に選択権を持たせる「発送電分離」方式は当然賛成すべき問題ではないでしょうか。

東電は、今までも民間会社の形体ではありません、「原子力の平和利用」と言う陰に隠れ「暴利」と「利権力」を手にし、時の自公政権を手玉にとり、全社が「天下り」体制で固めてきたから、今の民主党政権を、全く舐めきっている。原子力保安院や「原子力ムラ」の人たちの言う事も全く国民は信用出来ないし、また信用していない。

だから、大飯原発の再稼働でも、いくら“ストレステストで安全”と、原子力保安院が言っても100%の信用は得られないのは当然の事とではないでしょうか。
(えびなたろう)