きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

ロシアの大統領選は

2012-02-10 15:21:02 | Weblog
ロシアの大統領選は         (012.02.10.)

ロシアの大統領選挙の投票は3月4日であり、後1か月を切った。本命はプーチンだと思うが、此のところプーチン人気が嫌われ、首都モスクワでの彼の強引な強硬姿勢が嫌われ、メドベージェフを推す、リベラル派が反発を強め、3万人を超すデモが行われている。

プーチン氏は2000年に大統領に当選し2期8年を務め、連続3選を禁止した憲法に従って、腹心のメドベージェフを大統領に推し、自分は首相に就任した。そして今度は憲法を一期6年に改定し、再び大統領に立候補した事は、当選すれば再び6年間は最高実力者として君臨する事が出来る。

此れには反発する民衆も多く、特に今まで、余り動きを見せなかった中間層の反発が顕著になって来ている。

プーチン氏は、昨年メドベージェフと話し合い、大統領と首相の交換を、裏で工作した事が一般に知られ、公正な選挙を妨害するものとして、国民から反発を買っている。と言うのもプーチン体制下で経済成長の恩恵をうけた人々が今度は公然と反旗を翻しているその背景に有るのは2008年のリーマンショックの影響で資源輸出に偏重した経済の実態が露呈し経済成長も頭打ちになり、また、汚職は悪化の一途をたどり社会の閉塞感が充満している事である。

また、ロシアの政権は経済の近代化の目玉にIT産業を育成し、欧州に於いてはネット大国に成長している、ネットを主な情報源にする中間層は、ロシアの報道統制は既に形骸化しており。権力に従順なロシア人の政治意識をも劇的に変化しつつある。

この様な状況下でプーチン氏の狙いは、選挙に勝つために一回目の投票で勝利する事が必要で、其の為に今までの権力を利用して、下手に強硬な締め付け等を強化したりすれば、逆効果を招き、反政府デモは拡大するかもしれない。

その意味で、プーチンの出方が注目される所である。昨年の12月、下院選挙では、与党によるさまざまな不正が発覚し、不正の現場がネットで流された事は国民の知る所であります。

 指導者の正当性は、得票の量だけでなく、公正さと、透明性が大きく問われる所であり、出方によっては、大きな国内問題に発展する可能性を秘めている。
(えびなたろう)