きまぐれ発言

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シリア決議を拒否した大国のエゴ!

2012-02-07 10:06:27 | Weblog
シリア決議を拒否した大国のエゴ!      (012.02.06.)

国連安全保障理事会で反体制派への武力弾圧を続けるシリアのアサド政権を非難し、暴力停止を求める国連安保理事会の決議案が日露両国の拒否権により否決された。

15か国ある理事国の内中露を除く13か国が賛成を表明しているのに2国が反対を表明した事は、昨年10月に続き2度目である。両国ともシリアとは友好国で、特にロシアはシリアへは武器を輸出している関係からも、アサド政権を擁護する立場から拒否権を行使している。

今回、国連の安全保障理事会がアサド政権を非難したのは、「アラブの春」に触発されたシリア民衆の反体制デモに対し、これを鎮圧させるために政府軍が武力で介入し国連推計で5400人の死者を出している、この流血を止めるためにも、欧米やアラブ諸国が出した共同提案は、「アサド大統領に副大統領に権限移譲を求め、民衆に向けた弾圧をやめる様求めたもので」人権擁護の立場から出した国連安保理の決議である。

これに対しロシアは「シリアの『体制変革』を狙った不適切な偏見のある内容だ」と不満を示し、米国のライス国連大使は両国の拒否権行使を「不快」だと強い調子で非難している。

国連の中で、13対2と言う大勢に拒否権と言う事で、「否決」される事は将に、「大国のエゴ」と言わざるを得ない問題である。大国とは、国際的な秩序を保ち、世界の平和を維持し続ける、交通整理役を果たして、各国からの嘱望が得られるものである。

特に今回は、5000人を超える、民衆の生死にかかわる問題で、武力に頼って、一方的に制圧しようとすることは、人道的見地から、許す訳には、ゆかないのではないでしょうか。

話し合いの中では、「シリアでの暴力即時停止」を求める点では、中ロも一致していると報道されている、従って、両国とも、人道的には、大国としての良識的判断を持ち合わせて居る様に受け止め、一面安心したが、良く話し合いが充分尽くされて居なかったのかも知れない。

ロシアのラブロス外相は7日にアサド大統領と会談する予定だとのそうだが、良く話し合いを行い、流血に至らないような説得が必要であると思う。
(えびなたろう)