きまぐれ発言

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大都市制度の議論

2012-02-04 12:00:18 | Weblog
大都市制度の議論     (012.02.04.)

大阪の橋下徹大阪市長が「大阪都構想」をぶち上げ、知事の職から辞任し、大阪市長選挙に鞍替え選挙に出た、その結果彼の構想が大阪市民の心を捉えたのか、下馬評では民主・自民・公明と言う3大政党が推す平松市長が本命と思われていたが、見事にそれを撥ねのけ、当選を果たしたのである。

途端に「大阪都構想」が活況を呼び、橋下氏が提唱する「大阪維新の会」が全国民の注目を集める所となった。
これがきっかけになったのか、首相の諮問機関である「地方制度調査会」が今週から大都市制度の議論を始め出した。

大都市制度の議論は1990年代から国と地方の関係を見直す必要があると言う時代の要請が有り、また、2010年には相模原市で開かれた指定都市市長会議で「特別自治市構想」と言うのが作られ、共に都市が地域の住民に身近な施設の責任を果たすことが必要な事で、総合的な行政サービスを提供できる様に、自主財源を制度的に保証する事を含めた「自治市構想」を提案している。

大阪の橋下市長の「大阪都構想では」大阪市を複数の「特別区」に分割して産業政策などの広域行政は都が担い、住民サービスは区が受けつと言う案で、都と区の役割を明確にし、今までの県と市の重複したやり方を避けたいと言っている。そして、無駄をはぶいた効率の良いやり方に変えたいと言っている。

確かにこの考え方は、賛同する所が多く、既に30年前から俎上に上っている問題であるが、自民党の長期政権が、口では必要と言いながら、中央集権政治の慣習から抜けられず、官僚主導に押され、「先送り・先送り」されて来たものである。

それが此処へ来て、橋下氏の大阪構想で脚光を浴びたのも、彼が言うと、実現性が身近に感じられるからである。彼は熱意を持って、実行する事を強調している。
これは、今迄に無い政治家で、口先だけで言っている政治家と違い、強烈な“意思の強さ”と、“熱意”が感じられる。そして彼は、今までの政治家には、最後まで「騙されない様、注意しなくてはならない」とも言っている。

大阪人が心を打たれたのも、彼の「熱意」と「用心深さ」で、今まで騙され続けてきた経験から「本物を見抜いた」という気持ちではないでしょうか。
日本の政界には、まだまだ“騙し”を得意とする、キツネやタヌキが多いから、願わくは、それに引っかからない様に願うばかりである。
(えびなたろう)