きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

アメリカでの普天間問題

2010-01-09 12:09:09 | Weblog
アメリカでの普天間問題        (010.01.09)

NYタイムズに普天間基地の移設に関する問題で、ハーバート大学のジョセフ・ナイ教授の論文が寄稿されたと言う、記事がブログに載っていた。

アメリカは日本が日米合意をした辺野古移転を早く決めろ、と迫っている事に鳩山総理が当時の合意の経緯から国民の民意の反映ではない事を理由に、「もう一度白紙で論議をして決めたい」としている。

これにアメリカが不快感を示して圧力をかけている事に対しジョセフ・ナイ教授は、「此れまでの日本の政権のように、圧力を強めれば折れる、という考えは、歴史的政権交代という現実の前では通用しない」と分析した論文を発表したのである。

そして、米軍基地に思いやり予算をつけ、世界最強の第7艦隊の母港を提供し、米本土以外では最大の燃料備蓄、弾薬庫がある日本は、米国の世界軍事戦略にとって絶対欠かすことが出来ない国である。

国民の期待を受けてチェンジをめざすその国を、外圧一辺倒で従わせようとすれば、それこそ大切な同盟関係にヒビが入りかねない。米国の識者がそう考え始めるのも自然の事であろう。と言っている。

日本自身も、アメリカとの同盟関係は、最重要課題として前提条件として認めた上で、白紙の状態から、両国にとって、最善の策を論議しようと言っているのであるから、ナイ教授の理論は、アメリカに於ける常識派には理解して貰えるのではないかと思われる。

12日にハワイで行われる日米外相会談は、当然普天間の移転問題が話し合われるが、今回のジョセフ・ナイ教授の論文はある程度の影響力を込めた話し合いになるのではないかと期待を寄せている。

クリントン国務長官と共に、交渉に当たる、キャンベル国務次官補は、1994年、当時国務次官補だったハーバート大学の大先輩、ナイ教授の求めに応じてペンタゴンに入った経歴があると言われている。

むしろ、日本のアメリカ従属一辺倒的考え方が、返って問題を複雑にしているのではないでしょうか。
(えびなたろう)