議員は住民を代表していない (009.12.03.)
朝日新聞の今朝の記事で、「住民訴訟―議会が骨抜き、許されぬ」という記事を読んで、以前から議員の横暴に不満を持っているところである。
今回住民が、税金の無駄使いをめぐって、首長が自治体に損害を与えたと言う事で訴えを起こし、裁判所が其れを認めて、「首長に損害賠償を請求するよう自治体に命じたにもかかわらず、自治体の議会が請求権を放棄する決議を行った事で、住民勝訴の判決が帳消しにされてしまった」と言う問題です。
本来、市議会議員は住民の代表で、行政の腐敗や無駄を厳しくチェックする監視機関であるはずだ。其れが、首長との馴れ合いで、住民訴訟がいとも簡単に骨抜きにされているのである。
大阪高裁の判決は「市長の違法行為を放置し、是正の機会を放棄するに等しく、住民訴訟制度を根底から否定するもので、議決の乱用にあたる」と厳しく批判した。
市民感覚に沿った妥当な判断である。
訴訟の問題は、神戸市が19の外郭団体に派遣した職員の人件費を補助金名目で支出している問題で、人件費を自治体が直接支給する事は、公益法人等派遣法が禁じているからである。
以前は住民が首長を直接訴えていたが、02年の地方自治法の改正によって、自治体を被告として訴え、自治体が首長に賠償を要求する制度に変わり、個人として訴えられる首長の精神的、経済的負担が重過ぎると言う事で、改正されている。
従って、自治体の意思決定機関である議会が、首長と馴れ合いで、裁判所で勝訴したものまでが、議会で否決されれば、骨抜きされたと同じで、議会の「裏技」と言われる所以である。
これからは、地方自治体の行政についても、住民の行政に対する関心を深め議員の選出にも、本当に住民のために働く議員を選出する事が大切で、議会の決議が、住民の意向を反映しないのであれば、民主主義は成長しません。
また、議員が貰っている、第二の報酬とも言われる「政務調査費」の存在は、地方自治体によって、大幅に異なり、多い所では一人の議員が1年間で600万円以上の所がある、しかも、使い道が明確にされておらず、国民のチェックが最も届かない所にある。
地方行政は、住民生活に直結した重要なところで、大いに関心を深める事が国をよくする第一歩であると思います。
(えびなたろう)
朝日新聞の今朝の記事で、「住民訴訟―議会が骨抜き、許されぬ」という記事を読んで、以前から議員の横暴に不満を持っているところである。
今回住民が、税金の無駄使いをめぐって、首長が自治体に損害を与えたと言う事で訴えを起こし、裁判所が其れを認めて、「首長に損害賠償を請求するよう自治体に命じたにもかかわらず、自治体の議会が請求権を放棄する決議を行った事で、住民勝訴の判決が帳消しにされてしまった」と言う問題です。
本来、市議会議員は住民の代表で、行政の腐敗や無駄を厳しくチェックする監視機関であるはずだ。其れが、首長との馴れ合いで、住民訴訟がいとも簡単に骨抜きにされているのである。
大阪高裁の判決は「市長の違法行為を放置し、是正の機会を放棄するに等しく、住民訴訟制度を根底から否定するもので、議決の乱用にあたる」と厳しく批判した。
市民感覚に沿った妥当な判断である。
訴訟の問題は、神戸市が19の外郭団体に派遣した職員の人件費を補助金名目で支出している問題で、人件費を自治体が直接支給する事は、公益法人等派遣法が禁じているからである。
以前は住民が首長を直接訴えていたが、02年の地方自治法の改正によって、自治体を被告として訴え、自治体が首長に賠償を要求する制度に変わり、個人として訴えられる首長の精神的、経済的負担が重過ぎると言う事で、改正されている。
従って、自治体の意思決定機関である議会が、首長と馴れ合いで、裁判所で勝訴したものまでが、議会で否決されれば、骨抜きされたと同じで、議会の「裏技」と言われる所以である。
これからは、地方自治体の行政についても、住民の行政に対する関心を深め議員の選出にも、本当に住民のために働く議員を選出する事が大切で、議会の決議が、住民の意向を反映しないのであれば、民主主義は成長しません。
また、議員が貰っている、第二の報酬とも言われる「政務調査費」の存在は、地方自治体によって、大幅に異なり、多い所では一人の議員が1年間で600万円以上の所がある、しかも、使い道が明確にされておらず、国民のチェックが最も届かない所にある。
地方行政は、住民生活に直結した重要なところで、大いに関心を深める事が国をよくする第一歩であると思います。
(えびなたろう)