きまぐれ発言

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国際原子力機関(IAEA)事務局長選挙!

2009-04-27 12:33:11 | Weblog
国際原子力機関(IAEA)事務局長選挙!        (009.04.27.)

モハメッド・エルバラダイ(IAEA:事務局長)は3期目の任期を終えて今年の11月に任期が切れる。其の後任の選挙が、先月行なわれ、日本の天野幸弥氏が有力候補として立候補されていたが、僅差をもって当選できなかった。

IAEA事務局長選挙は、理事国35カ国の3分の2の24票が必要で21票しか取れずその後の新任投票でも必要数に至らずに当選できなかった。

投票前の状況では有力視されていただけに、果たせなかった事は外務省もガッカリしたようだが、それだけ国際社会に於ける「核の番人」としての事務局長人事は、重要性を示しているのである。

インドは天野氏を支持しなかった様だし、英国など欧州の数カ国が造反を示した観測が見られ、結局日本と言う国の信頼性が得られていないように思われる。

エルバラダイ氏は、大国アメリカに対してもイラク開戦の直前「イラクが核開発を継続した証拠は無い」とブッシュ大統領に直言している。この姿勢が国際社会から信頼を受けている事もあって、ノーベル平和賞も授与されている人物なのである。

核に対して「不拡散」を主張する先進国と「核の平和利用」を求める途上国の軋轢、「規制されたくない」途上国と「規制監視をつよめる」先進国との違いが切実のものになってくれば、誰を事務局長に選ぶのかは難しい問題であると思う。

天野氏自身は、人望もあり、軍縮・核不拡散等、科学分野に強く、多国間交渉に付いての実績もあり、「核兵器の不拡散に断固立ち向かう。NPTの信頼性を守りたい」と述べておられる。

しかし、日本と言う国が、「唯一の被爆国・日本」と言っても、何でもアメリカ一辺倒で、現状の政府では国としての信頼性に、疑いが持たれている状況下では、相手はどう思うかは解らない、5月後半から6月前半頃に再度選挙があり、今日(27日)が立候補締め切りである、何人の候補が出揃うか、知らないが、相当な混戦が予想される事だろう。
(えびなたろう)