きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

選挙目的の「パラ撒き」減税

2008-08-30 11:21:11 | Weblog
選挙目的の「パラ撒き」減税      (008.08.30.)

自民・公明両党の幹事長が、一昨日深夜に及ぶ協議を行い、財政規律を守る立場から「減税に反対」する政府自民党を、公明党が、目下の緊急課題として「定額減税が必要で臨時国会では、実施を決めるべきだ」と主張し、遂に公明党に押し切られ、政府幹部も首相の了承をえて減税実施に踏み切る事になった。

減税の細部は決まっていないが、総額2兆円規模を公明党は考えているようであるが、実施期間が、来年1年と言うことで、明らかな選挙目当ての「バラマキ」減税の批判が叫ばれている。(「バラマキ」と言うほどの金額ではなく「パラ撒きだ」という人もいる)

定額減税の過去の実績から見ても減税の効果が、即需要に繋がる様であれば、景気上昇に影響を与える事になるが、物価の上昇機運の中では、貯蓄に回る傾向が強く、景気への影響は、余り考えられないので、結果は、単なる選挙目当ての有権者への“目くらまし”と思われる対策だ。

此れが、いまの内閣が取れる「総合経済対策」であるならば、将に目先だけの事しか考えていない消極的保身政策と言わざるを得ない。

物価の上昇の最大の要因は、原油高騰に拠る物であるから、原油価格に係るすべての価格が直接・間接に影響してコストを高めている。従って、其の対策として最も良い手段は原油そのものに掛けている、税率を下げる事を考えるべきであると思う。

然るに、漁業者がストライキ的な操業停止を行い、市場に混乱を与えるからと、補助金で其れをカバーし、今度は運送業者がストライキを遣れば運送会社に補助金を出すと言う、その場その場の「パチ当て」的な対策で、「泣く子」には飴玉で、黙らすと言う遣り方であるから、あちらでも、こちらでも、「泣く子」が出れば夫々に補助金を出す事になる。
業界も「泣かねば損」と言う経済の流れを乱す補助金政策は不公平を産むばかりである。

最初から、軽油・ガソリンの暫定税率を1リター当り約25円増税していた税率を廃止しておれば、此れにかかわるすべての業態に万遍なく影響が行き渡るので、対策としては最も良い対策であるのに其れを遣らない、その理由は、天下りのある業態へ補助金と言う飴玉政策が、彼等の恩を売る目的であるように思えてならないのである。

いまの内閣は、本当に国民の為を思ってやっているとは、到底思えないことを、補助金政策で、あたかも、財政難の中から此れだけ出して遣っているではないかと、うそぶいて居る事が、見え見えだから腹立たしい気持がどうしても治まらないところである。
(えびなたろう)