きまぐれ発言

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グルジア問題、シュワルナゼの見解

2008-08-18 14:22:13 | Weblog
グルジア問題、シュワルナゼの見解      (008.08.18.)

旧ソ連のゴルバチョフ時代、外相勤めたシュワルナゼ氏は今のグルジア大統領サーカシビリの前任大統領であったが経済問題や、政権汚職等で、今のサーカシビリ氏に「バラ革命」(非暴力を象徴するバラを持って抗議する運動)によって失脚し、その後サーカシビリ氏がグルジアの大統領になったのであるが、今回の紛争について彼の見解は次のように述べている。

「南オセチア自治州でロシアより先に、一か八かの軍事行動を起こしたのはサーカシビリ大統領の誤りだ」と指摘し、一方で「ロシアに主権国家であるグルジアに侵攻する権利はない。小数民族の保護と言うのは口実だ。旧ソ連崩壊でグルジアの西欧化が進み、影響力を失ったロシアは、3世紀に及んだ帝国主義支配の復活を望んでいる」と批判した(産経新聞の取材)

南オセチアの中の新ロシア派とグルジアとの紛争は、同じグルジア国内での内部問題であるのに、ロシアがこの内紛に割り込んで、軍事介入する権利はないと言うのである。
そして、ロシアの介入の目的は、「昔のソ連時代の復権を狙ったものだ」と批判している。

私も、今回の紛争は、誰がどのように仕掛けた物か不明ではあるが、紛争当事国の中で、圧倒的軍事力を持つロシアが、“あっ!”という間に侵攻してきた事は、ロシアの大国主義による横暴と受け取らざるを得ないと思っている。

今後は、グルジア以外の旧東側諸国は、団結して、NATO(北大西洋条約機構)に加わることが必要であると同時に、NATO諸国もロシアに気を使うことなく加盟を積極的に受諾してやる事が必要であると思う。

今年の洞爺湖サミットで誰も気がつかなかったと思うが「先住民サミット」と言うのがあった。世界には、沢山の少数民族があり、それぞれの生活の中に歴史と、独自の文化を持っている、それらを尊重し、共存共栄を図っていく事に、手を貸すのが大国の任務であるはずだ。

中国に於いても多数の少数民族がある、五輪の開会式では、夫々各種の民族衣装を着て登場して来た光景は、一種の感激を持って見ていたが、後で、其れは中国政府のやらせであったと言う事を聞いて、大きな失望と「やっぱりそうであったか」と落胆した。

中国は今回の五輪で、大国の国威を示さんと開会式に莫大な費用と時間を掛けて、政治的なショウを展開していたが、あのような遣らせに依って見かけ倒しの偽装がバレタ物では、かえって信頼の無いものに成ってしまう。

最も、其れが、現在の中国そのものを物語っているのである。この点が今後の中国の国家姿勢が問われるところであろう。
(えびなたろう)