きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

毒ギョウザ事件について

2008-08-07 12:00:30 | Weblog
毒ギョウザ事件について      (008.08.07.)

中国製冷凍ギョウザ事件は、メタミドホスと言う有機リン系の殺虫剤が混入していた物で、中国の天洋食品で創られ、日本に輸入され、千葉県・兵庫県での消費者がそれを食べて中毒症状おこしたと言うものである。

しかも其の毒物の量は致死量の千数百倍と言う高濃度であった為、材料に付着してくる残留農薬程度のものではなく、故意に混入されたものではないかとの疑いが掛けられたものとなった。

日中双方の外交問題となり、両国の共同捜査による原因究明に努める事になったが。
中国政府は「中国での混入の可能性は極めて低い」という見解を発表した。そのうえ「鑑定結果などを日本に求めても提供が無い」とも発表をしていた。

日本側は「日本国内で混入した可能性は極めて低い」とし科学的な捜査についても結果は「中国側に提供している」と述べている。

結局両者とも捜査当局は言いっ放しで真相究明には至らず放置されているが日本国内では中国食品についての不信は募るばかりで、しこりが残る状態が続いていた。

6月になって、中国の「天洋食品」が事件後に回収したギョウザを国内向けに流通させたところ、そのギョウザを食べた中国人がメタミドホス中毒症状を起こし、重大な健康被害が起こしていることがわかった。
中国当局もこの事実を公式にみとめ、改めて真相究明の捜査を強めてゆく事を表明した。

「やっぱりそうであったか」と言う思いで、改めて日本の科学的捜査に信頼感を強く持ったが、中国としても、今回国にとって不利な情報にも係らず発表した事は、中国に対する信頼回復に繋がるものとある程度評価したいと思います。

本当は解っていても国益にならない物は、「知らぬ、存ぜぬ」を決め込み政治決着で誤魔化そうと、しているのではないかと思っていたが、中国として、それが出来ない事情も窺われるが、やはり胡錦濤国家主席の将来を見据えた日中関係を重要視している様子が思い切って今回の措置になったと思われる。

日本も、まだまだ100%胸襟を開いて中国と付き合う所までは行かなくても、お互いの信頼は、小さな細かいところの理解しあえる事が積み重なって生まれるのであるから。

今後も気長に誠意を持って付き合ってゆくことが必要ではないでしょうか。
(えびなたろう)