きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

伝統捕鯨は地域の文化だ

2008-08-26 12:48:44 | Weblog
伝統捕鯨は地域の文化だ      (008.08.26.)

今日の毎日新聞に「伝統捕鯨に危機」と題してインドネシア東部レンバタ島ラマレラ村の捕鯨の事が掲載されていた。

ラマレラ島の住民には、16世紀から続く捕鯨に拠る食の文化があり、彼らは鯨と共に生きてきたのである。
鯨に対する敬虔な気持は祖先から受け継がれ、「鯨は祖先の生まれ変わりで、村を支える為に回遊してくる、だから銛を撃つ時は祖先への敬称をつぶやく」との事である。

そして、鯨の油も・肉も・皮も・骨も余すところ無く利用し、干し肉は物々交換の貨幣代わりになっている、と言うことです。

其れを、イギリスに拠点を置く「反捕鯨団体」が遣ってきて、国際環境団体の資金を受けて、漁民への経済支援を提示しながら、「脱捕鯨」計画を推し進めようとしている。

島民達は、当然歴史的な文化の中で、遣ってきた捕鯨を無くす事は出来ないから、村中が動揺しているとの事である。

もともと、反捕鯨の活動は、欧米に於ける鯨の脂を取るのが目的で、大量に鯨を虐殺し、脂だけを取って、肉や骨は全部捨てていたのである。
此れによる鯨頭数が激減し絶滅が心配されて反捕鯨が叫ばれる様になったのである。

従って、絶滅を心配して制限するのは理解出来るが、世界には、捕鯨を食の文化として取り入れ、脂だけでなく、皮や骨に至るまで、利用し尽くしていた国もあり、脂だけが目的で虐殺してきた捕鯨とは全く違い、鯨との共存の上に成り立たせて来た国々もある事に理解を示すべきである。

先日も、「グリンピース」とやらの団体が、鯨の調査船を襲うと言う「海賊まがい」の行為を行なったが。日本としても厳重に抗議をするべきであると思います。

欧米を主体とする「反捕鯨団体」のバックには、畜産団体が資金を出していると言う話がある。彼等は、牛肉の需要拡大のために「反捕鯨団体」を支援していると言われている。

アメリカでも欧州でも牛肉の元売業者団体は、政治力を持った強力な団体で、日本でも韓国でも政治力を使って、強引に輸入させられている事でも明白である。
韓国は、国民が騒いで、李大統領も困っているが、日本はアメリカ一辺倒だから、黙って輸入していると言う事です。

本来は、買い手市場が自然の流れである筈が、生産者の意向の方が強いと言う関係は、自然な経済の流れではなく、人為的な力が働いて、曲げられた流れを作っていると言うことです。

世界中が、いまや、力による流れに住民が流されようとしているのは、食肉だけではありません、全ての諸問題が、力により支配されようとしている事に日本の国民も目を見開き確りした対処の姿勢が必要ではないでしょうか。

アジアに於ける日本は、多少の経済力と力強い技術力が世界から嘱望されています。この力を、使って、アジアのリーダー役を果して欲しいと思います。
(えびなたろう)