NAO日和

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「許されざる者」

2013年09月27日 | 邦画

~人は、どこまで許されるのか~

2013年   日本映画   PG12指定   (2013.09.13公開)
配給:ワーナー・ブラザース映画    上映時間:135分
監督:李相日
アダプテーション脚本:李相日
オリジナル脚本:デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
音楽:岩代太郎
衣装デザイン:小川久美子
出演:渡辺謙/柄本明/小池栄子/忽那汐里/柳楽優弥/近藤芳正/國村準
    滝藤賢一/小澤征悦/三浦貴大/佐藤浩市

<見どころ>
クリント・イーストウッドが監督と主演を務め、アカデミー賞作品賞などに輝いた西部劇を
リメイク。江戸幕府最強の刺客として恐れられた男が、やむを得ぬ事情から一度は捨てた
刀を手にしたことから壮絶な戦いに身を投じていく姿を描く。
メガホンを取るのは、『フラガール』『悪人』の李相日。ハリウッドでも活躍が目覚ましい渡辺謙
をはじめ、、柄本明、佐藤浩市らキャストには実力派が結集。彼らの妙演に加え、開拓時代の
西部から明治初期の北海道への舞台移行などの改変点にも注目。

<ストーリー>
1880年、開拓が進む江戸幕府崩壊後の北海道。人里離れた土地で子どもたちと
ひっそりと暮らす釜田十兵衛(渡辺謙)だが、その正体は徳川幕府の命を受けて志士たちを
惨殺して回った刺客であった。幕末の京都で人斬(き)りとして名をとどろかせるも、
幕府崩壊を機に各地を転々と流れ歩くようになり、五稜郭を舞台にした箱館戦争終結を
境に新政府の追手をかわして失踪。それから10年あまり、十兵衛に刀を捨てさせる決意を
させた妻には先立たれ、経済的に困窮する日々を送っていた。そこから抜け出そうと、
再び刀を手にする彼だが……。

<感想>
イーストウッドの「許されざる者」は、観たのですが、いまいち記憶が飛んでってしまい・・・。
初見のつもりで、日本リメイク版を鑑賞。

 
「フラガール」や「悪人」の李監督作品&渡辺謙主演というので、けっこう期待してましたが
なかなか骨太な作品に仕上がっていました。

 
舞台は日本ということで、オリジナルの1880年ワイオミングという舞台を
まったく同じ西暦年である明治時代初期の蝦夷地に設定変更。
明治初期の動乱期+アイヌ民族のことも入れてのリメイクはなかなかよかった
思いました。アイヌ民族については、社会で触れてはいたものの、ああいう酷い
差別があったのは、ちょっと想像していませんでした。

  
主演の渡辺謙さんは、「独眼竜正宗」の頃から、すんごく好きな俳優さんでしたが
この作品も、一生背負わなければならない罪を背負って生きていく様を見事に
演じていたと思います。眼で訴える演技はさすがです。
佐藤浩市さんもうまい演技でしたが、個人的には、ただの暴力人間にしか見えなかった。

  
 
過酷な北海道のロケだったみたいですが、その努力が報われるような見事な映像でした。
北海道の素晴らしい大自然をスクリーンで観るのは必見です。

勧善懲悪な話ではなく、登場人物の誰もが「許されざる者」。
人を殺めることに対し、十兵衛は妻と出会ったことで気づき、女郎たちは仇討を頼んで
ほんとに死んでしまったことで気づき、金吾はいざ人を殺めようとした時に気づき
太郎は、人を殺めてしまってから気づきます。
最後まで気づかなかったのは、大石なんでしょうね・・・・。

人は、善も悪も両方持っていて、立場によって善が悪になり、悪が善になる。
李監督作品の「悪人」に通じるものを感じました。
オリジナル版を、もう1回きちんと観ようかな~。

北海道の大自然と出演者の気迫ある演技が特筆する作品でした。

個人的に、渡辺さん主演男優、小池さん助演女優で賞トリレースに入って行くかな?
と感じてます。

点数:8点  (10点満点)


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