子供の頃は結構、雪も降っていたし、積もってもいた。雪だるまも作ったし、雪合戦も。学校帰りは雪で滑りそうになったことなんて、何度も体験済。それでも今回の雪は半端なかったなぁ~。
これまでと違うのは、気温の低さ!マイナス1度か2度は経験あっても 氷点下7度とか、水道管が凍結だとかって、まるで札幌の話みたい。生きてる間にこんな体験するなんて、ちょっと想像出来なかった。ここが九州であって、雪国ではないことを思うと…ね。
それでも4時過ぎには まだ周囲は明るかったし、雪も小ぶり程度。まぁ、どうにか歩いて帰れるだろうと、頑張ることにした。
ところが ほんの10分くらい歩いて (いつもなら もっと先の方に到着している筈なのに、ちっとも前に進めなくて) 雲行きがおかしくなり始めたこともあり、すぐに タクシーを待つべきだったかと、後悔し始めた。
でも、今さら引き返せない。タクシーも通らない。 歩くしかない! でも、手足の感覚が・・・そうだ! スーパーの中に避難しよう!
ここで温まって、再び歩く気になり、外へ。 しばらく歩くと突風が吹き始めた。雪も段々本降りに。 たまらず とあるレストランの屋根の下へ避難した。 手にした傘が飛ばされそうになり、自分の身体も真横から風に押され、おっととととっ、とケンケンする羽目に。思わず ぎゃ~っと悲鳴を上げた・・・と ほぼ同時に向かって左横が急にライトを浴びたかのように明るくなる。 へっ?と横をみると、そこは特大の窓ガラス。 優雅そうな貴婦人!?の皆さま方が 恐らく食事をしながら こちらを眺めていらっしゃる。 なんで地上と 顧客の位置が…。と一瞬思ったが、こっちが高台なのか!? 慌てて舞台の脇へ引っ込むかのような恰好となった。 あ~っ、恥ずかしすぎる!
ここには長くいられず、(すでに恥をさらしているし) 慌てて嵐の中を進む私。その先には 途方もなく広がる雪道。しかも、高校生が踏み固めた氷の道で、滑るわ、すべる! きっと試験も滑るわ~ 縁起でもないけど、試験の結果なんて この時点では、もう どう~でもよくなっていた。 手足はとうの昔に冷たくかじかんでしまった。とにかく凍死する前に自宅に帰れさえすれば!
アイス化した歩道を嬉しそうに滑る高校男児の横を 一歩、いっぽかみしめるように慎重に進む私は、彼らから見たら滑稽だっただろうなぁ。 その時刻(5時を回ったところ)には まだ私の他にも歩いている人達も少なからずいて、お互い 頑張ろうよと すれ違うたび そんなメッセージを無言で交換し合っているかのように感じていた。 こういう時は、すれ違う人がいるというのは、何となく安心する。
ただ どこにでもある歩道橋を渡っている時、渦巻きのような突風が吹いた時は、ジェットコースター並みの恐怖を味わった。あちらの方が飛ばされないようガッチリガードされているだけマシか~ 身体が宙に浮いて、空の彼方へ飛ばされてしまうよ~と思ったら、お次は顔に叩き付けるかのような冷たい雪で目も開けられず。こんな日は外出しないに限る! 試験でもなければっ!