へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

リサイクルの問題点

2008年08月24日 04時12分53秒 | Weblog
過去においては、家庭から排出されるゴミのほとんどは、「埋め立てるか、焼却する」と言うことが当たり前のようであったが、埋立地の確保が難しくなり、焼却することに対する風当たりも強くなってきたことなどから、「分別収集」という手法がとられるようになって来たのだが、分別収集された後のことを考えたことがあるだろうか。
実は、「分別収集してリサイクルに回す」と言うことが、「想像以上にコストがかかる」と言うことに気がついていないのである。
今年になって問題になった、「再生紙の古紙混入率偽装」などが良い例なのだが、再生紙の問題ばかりでなく、「再生資源を使うより、新しい材料を使ったほうが手間もかからず安上がり」と言うことが意外に多いのである。
「リサイクル」「再生品」と言うと、どうしても悪いイメージがあるために、販売価格をある程度以上低く設定しなければ需要が見込めず、益々採算が取りにくくなってしまう。
そして、国際的な資源高騰により回収資源の価格も上昇したため、中国市場に新聞紙やペットボトルなどが流出していることも「再生をしている企業」にダメージを与えている。
「再生をしている企業がダメージを受けて倒産」と言うことになれば、「中国への輸送ルートがある地域」以外では、「引き取り手がない」と言うことになってしまう。
引き取り手がなくなったらどのようなことになるのか・・・・。
「資源を大切にする」と言う意味でリサイクルが進められてはいるのだが、「リサイクルをする」と言うより、「ゴミを出さない」と言うほうが効果的なのだが、「ゴミを出さない」と言う考え方は、「資源を守る」と言う意味では非常に有効な手段なのだが、それはそれで「新たに別な問題が発生する」と言う問題を抱えている。
「景気はお金の流通量で決まる」と言うことが言われているが、一般的には「ゴミは価値のないもの」と思われているようだが、考え方を変えてみると「ゴミ=お金」と言うことも出来るだろう。
つまり、「ゴミが減る」と言うことは「お金の流通量も減る」と言うことで、お金の流通量が減れば、当然の結果として「景気が悪くなる」と言うことになるのである。
まさか・・・・、と思う人もいるだろうが、「レジ袋の削減」を例に考えてみればわかると思う。
わかりやすくするために多少極端な表現になるが、仮の話「レジ袋の使用量が半分になった」とすると、レジ袋を作っている会社は、生産が減った分の「設備と人員が余る」と言うことになり、人員整理(リストラ)が必要になってしまう。
人員整理された人(失業者)が増えると言うことは、「景気の足を引っ張る」と言うことになり、必然的に「景気が悪くなる」と言うことになるのである。
多くの国民が「景気回復」を望んでいるのだが、「もはや景気回復を望む時代は終わった」と私は考えている。
国政の場でも、与党野党ともに「景気回復」と言うことを前面に出して有権者の気を引こうとしているのだが、その裏に隠れた問題にはほとんど触れられていない。
まるで「薬の効能書き」と同じで、良いことばかりが強調されて、「副作用」にはほとんど触れられていない。
過去に起きた「数々の薬害事件」と同じように、問題が起きてからでは手遅れなのだが・・・・。
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