へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

医は仁術か算術か?

2007年04月28日 03時43分59秒 | Weblog
医は仁術であって欲しい。
しかし、今の医療現場は算術になってしまっている。
ここで言う算術とは、かつて言われた「医者が儲けすぎる」と言うのとは意味が違う。
高齢化社会を迎えて、医療費の増加により、健康保険制度を維持する事が難しくなってきている。
本来なら、健康保険料を引き上げて対応するべきなのだが、国民の反対が多く引き上げは不可能。
その為、診療報酬の見直し、医療内容の見直し、その他様々な対応が行われている。
しかしそれでいいのだろうか?。
診療報酬の減少は、医療現場で働く人たちを追い詰めてきている。
採算(算術)を取る為には、民間企業と同じ様に、合理化をしなければならない。
合理化=人減らし、である。
これは、医療を行う側の話だけではない。
医療を受ける、我々国民にも跳ね返って来るのだ。
高齢化による医療費の増大に対して、保険料を上げなければ「質の低下」は仕方ないであろう。
少子高齢化社会になったにも拘らず、産科、小児科が減っている。
「これでは安心して子供なんて作れない」と言う言葉を耳にする。
高齢者の介護をする、介護士もなる人が減っている。
病院の看護士も、激務で離脱する人が増えているらしい。
この先どう言う事になるのやら、非常に心配である。
民間の医療保険に加入しても、肝心の医療を受けられなければ、意味が無い。
病気にならず、「ポックリ」と死ぬ方法を考える必要があるかも?。
健康保険料をケチると、そのツケがこの様な形で回ってくるのです。
何でもかんでも、合理化すれば良いと言う物でもありません。
多くの場合、合理化は「弱者の切り捨て」につながります。
健康な時は「自分は弱者にはならない」と思っていますが、いつ弱者になるかは誰にもわかりません。
健康保険料は、名前の通り「保険」なのです。
保険である以上、掛け金(保険料)によって見返り(医療内容)に差が出るのは仕方ありません。
私個人の意見としては、少子高齢化社会となった以上、「負担の増加」は避けて通る事は出来ないと思います。
「負担が増加すると、生活が出来ない」と言いますが、「別の形」で見返りがあるのだから「プラスマイナスゼロ」のはずです。
「出す物を惜しめば、返ってくる物も少ない」、当然の話です。
目先だけ見ていると、後で泣きを見る事になるのです。
何度も繰り返しますが、「風が吹くと桶屋が儲かる」と言う理論を忘れない事です。
コメント
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