ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

〈でも その傷のところから〉

2017-10-30 06:21:52 | 日記
悲しい思い出や、忘れてしまいたいこと、口惜しいこと。
思ってもせんないこと、考えても仕方のないこと。
そうした事柄を、気持ちの持ち方一つで霧散させることができるなら、
心は、もっと もっと穏やかになれるのに。
そんな心のサプリなどは、売られてはいません。

でも、そうした「あること」への暗い思いが、時々マグマの様に噴き出してくるのです。
そうした気持ちを なだめすかし・・・・・やがて治まってはくれるものの、加齢と共に、
「決着」をつけなければ、という焦りもまた、強くなってきたりします。

日曜日でした。
土砂降りではなかったので、教会へ行きました。
台風は太平洋沖を通るとの予測ですが油断はできません。
交通機関の乱れもありませんし、風も強くはなかったのでバスで行きました。
でも、バスの到着が かなりの遅れでしたので、待っているうちに、イライラが
つのってきたのです。

こんな時は、面白からぬことなどを思い出したり、考えたりするものです。
低気圧が近づいてくるからと言って、心まで「低気圧」になることもあるまいに と、
そんな自分にも腹立たしさを覚えたりしながら教会へ向かいました。

牧師先生の説教内容は「使徒パウロ ローマへ向かう」でした。
私たちも困難に遭遇した時は、自分の願望を まずは抑え、神さまの み旨を求めることの
大切さを解き明かして下さいました。

〈まったく、くだらないことを思い出してしまって・・・〉と、自己嫌悪に陥りそうな私でしたが、
帰りのバスに揺られながら、次の「ことば」を思い出したのです。
   『何事にも時があり
    天の下の出来事にはすべて定められた時がある。』
                (コヘレトの言葉2章1節)

そうです。
何事にも、「時」があるのです。
その「時」を待つしかありません。
ゆだねる以外に無いのです。

そして、星野富弘さんの、こんな言葉も。
   『わたしは傷をもっている
    でも その傷のところから
    あなたのやさしさがしみてくる』

傷を持たない人間などいないのではないでしょうか。
でも、その傷から〈あなたのやさしさがしみてくる〉のでしょう。
私の傷にも、きっと。
                       〈ゴマメのばーば〉
コメント (2)
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