ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「影響は、分かっていないのだから」

2014-12-29 06:32:12 | 日記
26日、NHKスペシャル「38万人の甲状腺検査」が放映されました。
今、福島県では、2巡目の甲状腺検査で、新たに4人の甲状腺ガンの疑いの人が出ています。
番組は、この検査結果をめぐって、県民の不安や、検査に携わっている県立医大の医師たちの
取り組み、問題点等について、報告されていました。

検査のあり方に関して不安を抱いている母親。
検査を受けさせるという行為が、子どもたちに強い不安を覚えさせてしまうのではないか、
と懸念する母親。
「もう安全なのだ」と自身に思い込ませることで、不安を抑え込んでしまう母親。
様々な不安、疑念は、そのまま福島県の実態だと思います。

結論としては、
《放射能の長期にわたる影響ははっきりわかっていないのだから、慎重に長い目でしっかり
調べていきましょう。》
ということですが、私もそう思います。
とにかく、検査に当たった医師達も、放射線被ばくに関しては、知見に乏しいと言っています。

ひと度 事故を起こせば、このように想定以上のリスクを潜在的に持っている原発は、
経済性云々ではなく、使ってはいけないものだと私は思います。

原発事故の災禍に遭った福島県に住む私、私たちです。
いまだに不安のなかに生きているからこそ、この現実、この状況から目をそらさないで、
長期に渡って検証して行かなければいけないのだと思います。

そして、原発を再稼働したり、他国に売りこんだりしてはいけないと、被災者の立場から
発言すべきだと思うのです。

でも、私は残念でたまりません。
多くの県民が、先の選挙に棄権してしまっているのです。
また、投票した県民の多くが原発再稼働を進める政党に票を投じました。

どうして?
何故?
他の党は、もっとダメなわけ?
私は、とても残念に思っています。

経産省審議会は、「稼働実績で交付金を配布する」等の中間整理案をまとめました。
原発を稼働させれば、やっかいな放射能のごみを増やすことになります。
原発事故の指定廃棄物をめぐってさえも、自治体の反発が大きく住民の合意がなかなか
とれないのに、稼働によって生じる高レベル放射性廃棄物をどうしようというのでしょう。

そして何よりも問われているのは、
《原発に係わる私たち自身の意識のあり様》
だと思うのです。

原発稼働への是非は、人それぞれの考え方で異なるでしょう。
でも、「不安・不安」と訴えながら、再稼働を目論む政治を選択するのは、
とてもおかしな話ではありませんか。
                                   〈ゴマメのばーば〉
コメント (2)
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