golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ウェーベルン「パッサカリア」他、ケーゲル

2008-12-14 22:25:00 | Weblog
悲劇的な最期を遂げた作曲家がいますね。

ナチスにより虐殺された人達、乗っていた客船が魚雷の攻撃を受け水死したグラナドス、…。

ウェーベルン(1883~1945)も残念ながらこの系譜の作曲家でした。

彼の娘婿が闇物資の取引をしていて、それを摘発するために張り込んでいた米兵に誤射されてしまったのだそうです。

いずれも第2次大戦の犠牲者ですね。

ケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団(Deutsche Schallplatten盤)

昨日、自宅最寄駅そばのブックオフで500円で入手したCDです。

その店は従来クラシックCDは少なく価格も高かったのですが、ダメ元で覗いたのです。

そうしたら、意外にも掘り出し物が何枚かありました。

当盤は元々1,000円盤であり半額で特別安いと言う訳でもないし、ケーゲルのBOX盤とかにも収録されているのかな?とも思いましたが、思いたった時で無いと買い逃すこともしばしばなので。

考えてみたら、CDではウェーベルンは1枚も持っていないし、ケーゲルもしかり。

ケーゲル、ネットで人気ありますよね~!聴いておかなきゃ、と言うこともあって購入。

「パッサカリア」(Op.1、1908)
「弦楽オーケストラの為の5章」(Op.5、1909/1930)
「オーケストラの為の6つの小品」(Op.6、1910/1928)
「オーケストラの為の5つの小品」(Op.10)
「交響曲」(Op.21、1927)

ロマン派の残影の色濃い「パッサカリア」から、12音技法による「交響曲」まで、ウェーベルンの変遷が辿れてなかなか興味深いですね。

作品1の「パッサカリア」にも後年の点描主義の萌芽が見られ、無調から、段々に音素材が削ぎ落とされ、「交響曲」の12音の世界に突入する、という流れ。

まあ、無調以降の曲は楽しい音楽という訳ではありませんが。

「俺さあ、ウェーベルンとか聴くとさぁ、やたらウキウキしちゃうんだよね。ホント愉快で楽しい音楽だよなウェーベルン」なあ~んて方はまずいらっしゃらないでしょうね。

もしそういう人がいたら会いたいような会いたく無いような…。やはり、あんまり会いたく無いかな。

まあ、かく言う私も、シェーンベルクの無調音楽「月に憑かれたピエロ」なんかだと、とても楽しく聴けちゃうんで、人の事言えないのでしょうが。(ほんと大好きな曲です)

話は変わりますが、ケーゲルも「直接的な死因」はウェーベルンと同じですね。「銃弾」という意味では。こちらは自殺でしたが。

ケーゲル、このCDで聴いた限りではなかなか鋭い、しかし決して冷たくは無い音楽という印象を持ちました。また、色々聴いてみたいですね。

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2 コメント

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オペラの様な?人生 (golf130)
2008-12-15 00:33:58
木曽さん
コメント有難うございます。
血なまぐさいオペラの様な人生ですね。
ストラデッラ(未聴です)とは逆に、ジェズアルドのように殺人者の側に廻った人もいましたね。
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作曲家の死にざま (木曽のあばら屋)
2008-12-14 23:10:08
こんにちは。
古いところではストラデッラ(1639~1682)は、
愛人の実家から差し向けられた刺客に殺されたと言われてますね。
ルクレールも刺殺されました。
甥が犯人といわれながら結局ウヤムヤになったとか。

ウェーベルン、好きですよ。
何がいいって、短いのがいいです!
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