東証、全取引停止 「ライブドア」引き金、売り殺到
(2006年 1月18日 (水) 22:22 朝日新聞)
「ライブドア・ショック」と呼ばれていますが、それが引き金とはいえ本質は「東証ショック」であることを真剣に考えた方がいいと思います。
日本投信委託の外国債券運用チームによる「ファンドマネジャーブログ」の
「流動性危機への恐怖」にもあるように、ポジションを解消しようという投資家の動きが重なったところに取引停止となったことが投資家の恐怖心やあせりを更にあおることが懸念されます。
ロシア通貨危機の際は、ロシア政府が外国為替取引を停止してしまったため、高利回りのロシア国債を買って為替予約をしていたヘッジファンドが損失を蒙り、一斉に他のポジションを解消しようとしたため、世界中のマーケットがパニックに陥りました。
最近の高騰で注目を浴びている日本株についても、日経平均先物などでヘッジしながら日本の低金利を利して思いっきりレバレッジをきかせた複雑な取引をしている投資家も多いのではないかと思います。
東証の取引停止が頻繁に起こると裁定取引が機能しなくなるので、彼らはリスク回避のためにポジションを解消したり、新規の日本株投資を躊躇すると思います(換金不能になる可能性があるような異国には投資しない、というあたりまえの行動ですね。)
そうなると、日本経済のトレンドもへったくれもなく、今までの大きな買い手が売りに回るわ、新しい買い手は出てこないわで株価はひどいことになるかもしれません。
新聞各紙は「一時的」と言ってますが、それは「ライブドア・ショック」の話で、「東証ショック」は致命的になりかねないんじゃないかと危惧しております。