玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

乗ってみたいな

2014年07月25日 | 日記
 ひと月前くらいに、柏崎駅のホームに突然、丸っこいしゃれた看板が出現して、そこに「越乃Shu*kura」と書いてあったので、「これはいったい何なんだろう」と思って見ていた。すぐに報道でJR東日本が用意した日本酒の蔵をイメージした企画列車であることを知ったが、それまでまったくの無知であった。
 二日の初運行時に、市内の園児らと一緒に線路沿いの遊歩道で列車を出迎えたが、黒っぽいシックなデザインにびっくりしてしまった。鉄道ファンでなくても乗ってみたくなること必定である。
 九州でも、JR九州がクルーズトレイン「ななつ星」を走らせているが、移動手段としての列車の利用がどんどん減っている中、こうした“乗ることそのものを楽しむ”列車の誕生は、当然と言えば当然のことだ。
「ななつ星」は三泊四日のコースで、デラックススイートのA客室を一人で利用した場合、百二十五万円もするのだそうで、列車の旅としてはべらぼうな料金である。しかし、それでも申し込みが殺到し、今年十一月までの予約は完売しているという。
「越乃Shu*kura」の方はどうかというと、いろんなコースがあるが、直江津から長岡まで六千四百円、十日町まで六千八百円、越後湯沢まで七千円だという。お酒と料理、ジャズの生演奏までついているのだから、納得のいく金額といえる。
 ところで、世の中にはお座敷列車とかコタツ列車とか、いろんな特別仕様の列車があるが、そのようなものに、この年になるまで一度も乗ったことがない。いつか乗ってみたいと思っているうちに、年を取ってしまった。
「越乃Shu*kura」はお手頃と言えるが、あいにく日本酒をたしなむ習慣がない。麦焼酎は出してくれないだろうな。

越後タイムス5月10日号「週末点描」より)

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