十月三十一日、世界の人口は七十億人に達した。七十億人の日を祝うイベントや、七十億人目の子供にプレゼントを贈るなどということが各国で(日本でも)行われているそうだが、信じがたい脳天気としか思えない。
柏崎機械金属団地協同組合五十周年式典で講演した有馬晴海氏も「世界人口は九十億人が限度で、水や食糧が不足する。地球なんかもつわけがない」と述べておられたが、世界人口が七十億人に達したということは、全く明るいニュースなどではなく、恐るべきニュースだと言わなければならない。
有馬氏によれば一九○○年の世界人口は十五億人、五十年で倍の三十億人になり、今年七十億人に達した。二○五○年には百二十億人と予想され、そうなれば限度をはるかに超える。地球が人類を養える限界を超えるのである。破局的なことが起きるであろう。
一九六七年に書かれたアーサー・ケストラーの『機械の中の幽霊』にも人口爆発への恐怖が記されている。同書によると、西暦紀元初め頃の世界人口は約二億五千万人、十七世紀の中葉までに二倍となり、十九世紀中頃にはもう一度二倍となって十億人を超えた。一九二五年までにさらに倍となり、一九六五年には三十億人を超えた。
人口増は、幾何級数的に起こっていて、倍化のスピードはどんどん速くなり、人口グラフは指数関数曲線を描く。だから、人口が百二十億人になるのは二○五○年より早くなる可能性が高い。破局的事態はもっと早くやってくるだろう。
一方、日本人の人口が初めて減少に転じたことも報道された。日本国の疲弊を嘆くより先にすることがある。破局の事態にそなえることである。日本人の人口が減ってもいいから、食糧自給率を上昇させなければならない。世界人口の問題ほど大きな問題は、他にはない。
柏崎機械金属団地協同組合五十周年式典で講演した有馬晴海氏も「世界人口は九十億人が限度で、水や食糧が不足する。地球なんかもつわけがない」と述べておられたが、世界人口が七十億人に達したということは、全く明るいニュースなどではなく、恐るべきニュースだと言わなければならない。
有馬氏によれば一九○○年の世界人口は十五億人、五十年で倍の三十億人になり、今年七十億人に達した。二○五○年には百二十億人と予想され、そうなれば限度をはるかに超える。地球が人類を養える限界を超えるのである。破局的なことが起きるであろう。
一九六七年に書かれたアーサー・ケストラーの『機械の中の幽霊』にも人口爆発への恐怖が記されている。同書によると、西暦紀元初め頃の世界人口は約二億五千万人、十七世紀の中葉までに二倍となり、十九世紀中頃にはもう一度二倍となって十億人を超えた。一九二五年までにさらに倍となり、一九六五年には三十億人を超えた。
人口増は、幾何級数的に起こっていて、倍化のスピードはどんどん速くなり、人口グラフは指数関数曲線を描く。だから、人口が百二十億人になるのは二○五○年より早くなる可能性が高い。破局的事態はもっと早くやってくるだろう。
一方、日本人の人口が初めて減少に転じたことも報道された。日本国の疲弊を嘆くより先にすることがある。破局の事態にそなえることである。日本人の人口が減ってもいいから、食糧自給率を上昇させなければならない。世界人口の問題ほど大きな問題は、他にはない。
(越後タイムス11月4日「週末点描」より)