玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

めでたし、めでたし

2008年04月04日 | 日記
 煙草を吸う人が本当に少なくなったが、未だに強い意志で吸い続けている人もいるのだ。十七日の早稲田大学特命教授・伊藤滋先生の講演会の後、商工会議所五階の喫煙ルームに集合した顔ぶれがすごかった。
 市の市民活動支援課の布施実課長、市民生活部の山田信行部長、震災復興計画策定委員会委員長の平井邦彦先生、そしてこの日講演後の対談でコーディネーターをつとめた今井晴彦氏だった。私を含め五人で雑談をしていると、煙草を吸わない石〓修副委員長が通りかかったので、笑顔で誘い込んだ。
 ベトナム人を家族ごと日本に連れてきて、女性達には中山間地の田圃で働いてもらい、男性達にはまちの工場で働いてもらうことで、少子高齢化や、中山間地の農業の将来、その後継者問題、工業労働力の問題がいっぺんに解決するという話題だった。そんな話をしているうちに、伊藤滋大先生が、喫煙室に入ってこられた。これだから煙草はやめられない。重要な情報交換の場となるのである。
 伊藤先生が講演の中で、地元三紙で編集した中越沖地震写真集のことを、とても褒めてくださったので、さっそくお礼を申し上げた。大変きさくな先生で、私らごときにも気軽に声を掛けてくださる。ベトナム人誘致の話題は、先生が発信源だったので、再びその話で盛り上がる。先生によれば、ベトナム人は極めて勤勉で働き者だということで、「日本の高齢者の介護だって、実の子供よりよくやってくれる」という。本当に少子高齢化問題も、中山間地の農業問題も、過疎の問題も解決してしまうのではないか。
 北京帰りの私が、中国の米のまずさを指摘し、中国の富裕層がコシヒカリを普通の米の十倍のお金を出しても買うという話をしたら、皆さん「日本から中国に米を輸出しよう」ということになり、これで減反政策に代表される日本の農業政策の矛盾も解決されることになったのであった。めでたし、めでたし。

越後タイムス3月21日「週末点描」より)


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