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万年筆で、夫婦・親子の贈り物、ヘミングウェイ、フォークナーを少々(2010.5.11)

2010-05-11 17:22:42 | Weblog

*パイロット万年筆の2008年の企業広告です。万年筆による人と人のつながり、です。

 4月中旬に友人のみゅーこさんに聞いた話です。
 近所(春日部市)に住む知人が、ごく最近、奥様から万年筆をプレゼントされたというのです。何かの出版のお祝いだったとか。その万年筆をちょっとの間、見失ったことから、このことを聞いたというのです。 いい話だなと思いつつ、今どき万年筆を贈るのは、どういうご夫婦なんだろう、と考えこみました。

 その万年筆は、パーカーだそうです。ペリカンでも、モンブランでもないパーカーです。知人は、私より3つ4つ上でしょう。青春だった頃、憧れはパーカーだったのです。

 私らの時代では、大学入学祝いだの、就職のお祝いに、父親が息子に(この場合だけ、娘ではない)万年筆を贈り、息子は生涯大事にしていく、という美しい図式がありました。
 私には、そんなこともなく、<最初の給料で>、自分でパーカーの万年筆を買ったのです。1964年のことです。

*何も買わないけど立ち寄るアメリカのように思えていた食料品の明治屋です。

 この話を聞いたころ、たまたま東京・銀座(正確には京橋)を家人とブラブラすることがありました。この界隈が懐かしく、明治屋の地下でランチをとり、少しいい気分になって、向かいのパイロット万年筆のミュージアムに寄ったのです。
 やはり<男の小道具>、<紳士の持ち物>です。万年筆は、いいなあ・・・と。

*パイロット万年筆のミュージアム&カフェ<ペン・ステーション>です。

 昨日(5月10日)のお昼に、東京・大手町で、昔いた会社のOB会がありました。
 帰りに、先輩Hさんとしゃべってきました。Hさんには、フォークナーの研究者という顔もお持ちです。

*フォークナーという名の雑誌です。

 フォークナーの研究会誌の最新号に書かれた、巻頭エッセイの話をきっかけに、ほんの少しだけ米文学の話になったのです。
 <フォークナーは、読んでいて全然楽しくない>といった風に話されて、<同時代のヘミングウェイなんかに比べて、難解・・・・>、<高名な米文学者**さんなんかは、ヘミングウェイはストーリー・テーラーにすぎない、と言っていますよ>と続いたのです。

 私自身に、米文学、小説、あるいはエッセイを原文で読んだことはありません。読めません。翻訳でしか読みません。しかし原著を買うことはあります。しかも、訳書でも最後まできっちり読みきったかというと、それさえもおぼつかないのです。

 先輩には、その日に言えなかったのですが、この間、ほんの3日か4日か前に、当地・旧庄和町のツタヤで、“へミングウェイ”を買っていたばかりだったのです。
 その腰巻にはこう書いてありました。
 <愛用品が語る誰も知らなかった文豪、遺された作品と、1万点以上におよぶ遺品、領収書、写真、手紙類の吟味から浮かび上がってきた。まったく新しいへミングウェイ像>。
 本の題名は、<へミングウェイの流儀>です。
*日本経済新聞社から、2010年3月に出たばかりです。

 ちゃんと小説を読みきらずに、こういう本ばかり読んできました。そして、キューバはともかく、ニューヨークで、遺品が保存されているへミングウェイの記念館に行ってみようと思うのです。

 ああ、今日は、万年筆が話題でした。
 この本には、へミングウェイは、<パーカー51>を愛用していたと書かれています、146ページです。

 手紙ぐらい万年筆で書きたいと、今でも思います。
 書斎の机の上にあるペン・トレイの上の万年筆で、・・・そういう生活は、とっくになくなっています。ダイニング・テーブルでボールペンで、になってしまいました。
 先輩Hさんからのお手紙は、いつもブルーのインクのペン書きです。

 昨日もお話しを聞いているとき、内ポケットに万年筆が見えていました。

     【おまけ】

* 私も<ヘミングウェイと同じように>、物が捨てられません。私の過去歴代の万年筆も捨てていません。3,4本あると思います。ただ、今すぐに出てこないのです。見つけたらブログに書きましょう。

* 私が、子どもたち3人の大学入学祝いに贈ったものは、万年筆ではなくパソコンでした。一番上の娘には、就職祝いの時、、つまり皆がウチを出るときのことです。生涯大切に使うものではありません。もう、とっくに更新されているでしょう。

*新聞広告(2010年5月9日朝日新聞夕刊)の上に、私の現役の万年筆を置きました。ペリカンのもらい物です。

* 昨日の朝日の夕刊に、なんと万年筆の広告がありました。今どき買う人がいるのでしょうかね。蒔絵の万年筆、15万とか25万円…です。


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2 コメント

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パーカー (みゅーこ)
2010-05-11 23:47:03
私もパーカーは素敵だと思う世代です。大学入学祝いは本家の頭首?から万年筆をいただきました。セーラーだったかと思います。蒔絵の万年筆は買う人はいるでしょう。ネットの文具やさんの高級なものはすぐに売り切れです。私は文房具が好きなのですが、もう万年筆で手紙は書かなくなりましたね。母の世代はまだ万年筆で手紙のやり取りをしてるかな。それとも電話かな。
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セーラー万年筆 (f(みゅーこさんへ))
2010-05-12 14:31:42
みゅーこさん
歴代のマイ万年筆がでてきません。カートリッジ・インクだけが今も3種類ぐらいあります。
70年代80年代は、セーラーを使っていました。
ちょっとだけ形が違っていて、ワイシャツのポケットにもぴったりの短いものでした。太字の万年筆でした。
セーラーって、つぶれてもうないでしょうか。
この間の土曜にお昼過ぎ、正風館でカレーライスを食べていたら、Rikaさんが声をかけてくれました。
1年ではないけど、半年以上ぶりぐらいでした。
5月24日~28日に、ララガーデンで作品展を開くようだから、退屈の店番?と思うから、お昼を食べにいきましょう。留守番さんが必要ですが。
(f)
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