*八潮市の大経寺で、6年ぶりに、円空仏、2m超の千手観音がお開帳されると聞いて出かけました。一昨日、五月晴れの4月16日です。
*浄土宗大経寺の塀の外に、観音堂があります。
*お堂の中に向って、美しい五色の布テープが張ってあります。参詣者は、この布に手を添えながら、お堂に歩くのですよ、と教えてもらいました。
*ご本尊の観音様です。円空の千手観音立像です。
*五色の布の束は、最後は糸になって、観音様が合わせる手につながっているのです。こうして、ワタシらは、観音様につながることができるのです。2mを超える円空仏、堂々の笑顔を拝観しました。下半身は餅つき臼を二つに割って重ねています。千手観音像です。ワタシが今まで持っていた円空仏のイメージをぶち壊す迫力でした。
*いただいた絵はがきです。
この円空の観音様は、村の観音堂で地域の人たちに大事にされ、おそらく村人の心のよりどころになっているのでしょう。
6年に一度、ウマ(午)とネ(子)ドシの春に5日間だけ、開帳されるのです。お姿を見ることができるのです。その日、今年は、12年に一度、午年の「武蔵国三十三観音霊場大開帳」とも重なっていました。
お堂には、村のおばちゃんたちが寄り合っていました。ワタシら、遠来の巡礼者を、接待、歓待してくれます。笑顔で優しい会話が続きます。
「この村に嫁に来て、4回目のお開帳です」、「昔、観音様をこんなにはっきり見たことはなかったのですよ」、「観音様がつなげて下さったのですよ」、「この次のお開帳にも、お会いしましょうね」・・・・と。
久しく忘れていました。ワタシらが子どもの頃に、どこにでもあった田舎の優しさを思いだしました。ここ八潮市は、今住んでいる春日部市より、ずっと、東京に近いのですが。このやすらぎは、なんだろう・・・・観音様のご利益なのか・・・・・。
そして、12年に一度だけの、おまつり=イベント、を続けていくことは、どういうことなのか、と深く考えました。12年続けるのではない、12年に一回、6年に一回、春に開くおまつりなのです。 何十年何百年と続いてきた、地域の固いつながりと思いが欠かせないでしょう。
ワタシの知識をはるかに超えた世界です。いい勉強になった一日でした。
【おまけ】
*お堂の外では、この日の準備をしてきた男たちが店を出していました。円空仏の絵はがきは無料、円空仏のエコバックを買ったら、お開帳記念のタオルをおまけしてくれました。
*はなばなしく、派手にPRもされてもいないのでしょう。
*こちらは、大経寺のそばにあった清勝院観音堂(武蔵国観音霊場第21番)です。12年に一度のお開帳です。お寺というより、地域の集会場です。ここにも、五色の布テープが張ってあって、巡礼者は、それにさわりながらお参りします。お堂の中の、本尊の聖観音坐像とつながっているのです。
これが数の言葉の根本の自然数が、万人に普遍なコトの[印]とか・・・
空に浮かぶ「円]と[ながしかく]から、自然数に思いを馳せる絵本 2冊を・・・
「みどりのトカゲとあかいながしかく」スティーブ・アントニー作・絵 吉上恭太訳
[もろはのつるぎ」(有田川町ウエブライブラリー)