画像電子ハンドブックの原稿締め切りがせまってきた(2007.1.29)

2007-01-29 18:07:28 | Weblog

*上が1979年版(9,000円)、下が1993年版(18,500円)、高いなあ。

私は、本が捨てられないのです。
こんな古い本を後生大事に持っていても、もう原稿依頼なんか来ませんよ、という家人の言葉がズシンと胸に響きます。それでも、捨てられないのです。

頼まれ原稿を2本かかえています。
そのひとつは、画像電子ハンドブックの原稿です。暮れに、依頼電話があったのですが、正月すぎにパソコンがダウンして精神的に落ち込んで、手がつかなかったのですが、締め切りがせまってきました。

もう20年間ぐらい画像電子学会雑誌の編集に関わってきました。
もう当然、卒業と思っていましたが、執筆を依頼されたのです。 画像電子学会創立35周年の事業として、画像電子ハンドブックを作ることになったようです。
前回、1993(平成5)年版で一部を執筆したことから要請があったのでしょう。
画像電子(イメージ・エレクトロニクス)分野の発展史が担当します。まあ、その時代を流れてきた“長老(!)”らしい課題でしょう。

主として自分が生きてきた時代とはいえ、歴史を振り返ってみて整理することは、自分自身にとって意義あることと感じています。現役最後半に関わっていた“情報化社会”“マルチメディア社会”“IT社会”と人間社会・・・・その時代の渦中で見えなかったことを、振り返って、その結果も含めて再検討することは、近代史(!)研究の目的なのかもしれません。

今、“百科事典”を持つ家庭は、ほとんどないでしょう。学生たちは、もう辞書すら持ちません。パソコンです。インターネットで何でもわかります。学位論文さえ、ネットのコピー&ペーストでしあげるなんて、ほんとうでしょうか。

しかし、私ら世代には、その分野を網羅した便覧やハンドブックには、特別な意味を持つのです。購入するには、ちょっと高い。まず図書館で調べる。何でも載っているのがハンドブックです。
だから、どんな部分でも、ハンドブックの執筆依頼をされることは、嫌なことではありません。と思い引き受けたのですが、締め切りが迫って、焦ってきます。
いつものことではあるのですが。

*左は昭和19年版(35円)、右は昭和42年版(5,500円)

今日のブログの写真ために、関連するハンドブックを持ち出してきました。写真の左側は、通信工学大鑑では、昭和19年の発行、戦前時期の状況を知るには、手っ取りばやく便利です。

工学系のハンドブックは、旬のものです。時期をすぎると、“枕(まくら)”にしかなりません。でも、こうして持っているのです。それでも、やはり捨てられないのです。技術史の執筆には、当時に出版された書籍は必要なのです。

やはり、捨てられないのです。 家人がなんと言おうとも。

 【おまけ】

*通信工学大鑑;昭和19年8月30日発行、売価35円、発行、電気通信学会、発行部数11,000部 。
*太平洋戦争真っ只中の時期の昭和19年に、この通信工学大鑑が発行、発売されていたことは、それだけでも原稿になるかもしれません。希少価値があるかもしれません。必要とする方があれば、さしあげてもいいと思っています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿